第10章 貴女の事
「私が育った地域では、代々白神様を、祀っていました。
いつから何で白神様を祀っているのか、誰も教えてくれませんでした。ただ100年に一度、白神様の力を受け継ぐ子が産まれると言う事だけが教えられました。」
「それがあさひ…?」
「村の人達はそう思ったみたい…私の母は、村の外から嫁いできた人だったみたいで、私が産まれた時、母だけが絶望したって言ってた。周りが白神様って騒ぎ立てる様子が異様だったとも言ってた。
父が神宮家の三男だから跡取りになる事は、ないと思ってたのに、私が産まれたから、継承者が父になったみたい…私は、周りに神と崇められ、15歳になった時、血継ノ儀式があったの。
首元を少し切って血を出してそれを、村の男達が次々と舐めていくの…そうする事で、次の白神様の力を受け継いだ子が生まれるって…その血継ノ儀式が終わったら、神宮家の跡取りだけが残って…私を…っ!」
あさひは、体を強張らせてしゃがんでしまった。
「あさひ!大丈夫!無理しなくていいよっ辛かったら少し休も?」
私は、ただあさひを抱きしめる事しか、出来なかった。
少し落ち着いたのか、あさひが私の手を握りながら、話し始めた。
「はぁ、ごめんなさい…大丈夫、その後跡取りの実の父に私は、犯されました。正確には、処女膜が切れて出てきた血を父が舐めとっていたって表現の方が良いかなぁ。」
話を聞いていた私も鬼灯さんも顔が歪んだ。