第9章 鬼と金棒
「それより姐さん大丈夫ですかね…?」
心配そうに由良が口を開いた。
「大丈夫ですよ、彼ああ見えても優秀な薬剤師ですし、神獣なので。」
「そうですか…よくなると良いんですけど…」
俯向きながら、由良がポツリと言うと、襖が開いた。
「お待たせ、状態は、大体わかったよ!今日中に薬を作って明日の朝一に届けるでも良いかな?」
「にぃちゃん本当にありがとう…サザラの事宜しく頼むっ!」
白澤の手を強く握りゼイラは、頭を下げた。
「やれるだけの事は、するよ。後は本人が頑張らないとね!じゃあ、僕は先に帰るね!美桜ちゃん薬そいつに渡したからちゃんと飲んでね!」
「ありがとう白澤さん!またお店に遊びに行きますね!」
白澤が一足先に帰宅し、鬼灯達は、サザラの元に戻った。
「サザラよかったな…まだ一緒に居られて儂は、嬉しいよ…」
「ゼイラ泣かないで、皆さん本当にありがとう…」
「私達は、何も!これから治療頑張って下さい!たまに遊びに来ても良いですか?」
「勿論!うちには子供がいないから、大歓迎よ!それも沢山使ってあげてね。」
そう言いながらサザラは、金棒を撫でた。
「大事にします!抱いて寝ます!」
「ふふっあらあら!」
穏やかな空気が流れ、別れの挨拶をして、2人は、閻魔殿に戻った。