第7章 崩れる平和
「なっ!何でお前がここにいるんだ!誰もこの場所は、知らないはずだぞ!」
男は鬼灯さんに向かってギャーギャー騒いでいると、
「言い残す言葉は、それだけか?」
と、凄い形相で男に向かって殴りかかった。
バキバキと音を立てながら、何度も何度も殴り続ける鬼灯さんを、私は拘束されていて止められなかった。
「んー!!!!!んー!!!!!」
「…はっ!美桜さん!!!!!」
やっと気付いてくれた鬼灯さんが、私の拘束を解いてくれた。
「すみません…怒りに我を忘れてっ」
かばっ!
「ふぇっ!鬼灯っさんっ!怖かったよぉっ!うわぁー!」
私は鬼灯さんに飛びついて大泣きをした。