第6章 【世にも淫猥な御伽草子】桃太郎ver.
信長おばあさんは、若干キョトン顔で光秀おじいさんを見つめます。
すると、その直後でした。
なんと、光秀おじいさんは、目の前に座っている信長おばあさんを、床に押し倒し組み敷いたのです。
ってぇぇ、信長さまぁぁぁぁぁ!!(絶叫)
「……何をする、貴様。正気か?」
「ええ、勿論です。この物語が桃太郎である以上、この流れは必要不可欠。この腕に抱かれていただきましょう、信長様」
「やめろ、男など興味はない」
「では…じっくり開花させて差し上げましょう。存分に淫らに乱れてください、下剋上の始まりです……いざ」
「…っん……!」
ぎゃああああ!信長様ぁぁぁぁぁ!!(大混乱)
信長様が、俺の(←)信長様が光秀に穢されるぅぅ!!
……うるさいですよ、秀吉さん。
ああああ、暴れないでください!刀しまう!
こうなったら仕方ないな……
秀吉さん、すみませんっ!(どごっ!)
……ふう、腹にこぶし入れたら大人しくなったな←
じゃあ、ここからは俺が語り手やるんで
光秀おじいさんは信長おばあさんを……
ああそうか、BL表現は制限かかるんだっけ?
なら、少しだけ音声をどうぞ。
「んっ…光秀、やめろっ……!」
「ああ、ここが弱いと。ほら、こんなに……」
「言うな!はぁっ…手を、離せ……!」
「駄目だ。もう少し…甘く啼いていただきますよ?」
……鬼畜だな、光秀さん(ガン見←)
まあいい、これで大体雰囲気は伝わったでしょ?
光秀おじいさんと信長おばあさんの小さな家からは、その夜、絶え間なく甘い声が響いておりました。
そんな努力の甲斐もあり……
次の日にまた流れてきた大きな桃に、男の子が入っているのを見つけました←
……意味不明、信長様喰われ損じゃない、これ
桃も結局食べてないし、こんなむちゃくちゃな台本、誰が考えたの?
子供の居なかった(出来なかった)おじいさんとおばあさんは、男の子が桃から出てきたのを大層喜び……
その青い目の男の子を『政宗桃太郎』と名付け、大変可愛がって育てました。
政宗桃太郎は見る見る成長し、立派に破天荒な快楽主義者の青年になりました。
そんな、政宗桃太郎。
ある『噂』を聞きつけ、光秀おじいさんと信長おばあさんに、ひとつの提案をするのです。
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