第5章 【世にも淫猥な御伽草子】白雪姫ver.
「あ、貴方達のおうちなんですか…?」
「そうだ、せっかくだから自己紹介しよう。俺は信長、こやつらのリーダーだ」
まずは、赤い服を着た小人が自己紹介します。
『信長』と名乗り、小さな手で姫と握手します。
「信長…リーダーなら偉いんですね、信長様ですね」
「ちなみに、属性はドS×唯我独尊だ」
「属性…ドS?」
「まぁ、気にすんな。次は俺な」
次に名乗りを上げたのは、青い服を着た小人。
ひらりと身軽な動きで、白雪美依姫の額にキスを落としました。
「ひゃっ……!」
「政宗でいい、敬語もいらない。破天荒×快楽主義者だ、よろしくな」
いきなりキスされ、美依姫は真っ赤になっては額を押さえます。
そんな様子を見ていた緑色の服を着た小人。
苦笑しながら背伸びをし、美依姫の頭を優しく撫でました。
「悪いな、こいつはこーゆー奴なんだ。俺は秀吉、自分で言うのもなんだが、モテ男×兄貴肌らしいぞ」
「兄貴肌…秀吉さんでいい?」
「ああ、なんとでも呼べ。次は…おい、家康!興味なさそうにそっぽ向くな!」
秀吉は一人、ぷいっと明後日の方角を見る、黄色い服を着た小人にお小言を飛ばしました。
黄色い服を着た小人は、面白くなさそうに…
ジト目をしながら、自己紹介をします。
「家康、野心家×天邪鬼。まぁよろしくしてあげるよ」
「こう見えて、こいつは素直になると優しいぞ」
「うるさいですよ、光秀さん」
家康は茶々を入れてきた白い服を着た小人を、きっと睨みつけました。
白い服を着た小人は、意地悪そうな切れ長の瞳を細め、からかうような口調で言います。
「俺は、光秀。ミステリアス×意地悪らしいぞ?お前、俺に意地悪されたいのか」
「い、いいえ、遠慮しますっ!」
危険を察知したのか、美依姫はベッドの上で少し後ずさりました。
そんな様子を見ていた、紫色の服を着た小人と、水色の服を着た小人。
雰囲気は正反対で、方ややんわりと、方や高圧的な口調で、自己紹介を始めました。
「私は三成。フェロモン×頭脳明晰です。よろしくお願いしますね」
「謙信だ。カリスマ×ヤンデレ、縛られるのが好きなら、いつでも縛ってやる」
……自己紹介だけで、随分長いな(汗)