第5章 【世にも淫猥な御伽草子】白雪姫ver.
そう、実は継母である信玄女王様は、白雪美依姫を口説き、娘という設定を無視して迫りまくっていました。
だから、それに耐えきれなくなった美依姫は、女王様の元から逃げ出した……と。
まぁ、当たり前と言えば当たり前。
美依さん、不憫だなぁ。
「自分だけの王子様を探しに行く……か。それもいいんじゃないか?だったら、俺は応援するよ」
「信玄女王様……案外あっさり身を引くんですね」
「大人だから無理強いはしない。王子が現れないようなら、勿論俺が王子様に立候補するがな」
「なるほど、信玄様らしいですね」
そんなこんなで、女王様問題はあっさり解決。
しかし、逃げた白雪美依姫には、これから大変な出来事が待ち構えている。
それは蜜のように甘い、甘美な快楽地獄。
そんな事とは露知らず……
美依姫は独り、森の中を彷徨っていたのでした。
*****
「あれ……?こんな所に小さな家がある!」
信玄女王様の元から逃げ出し、一人深い森の中を歩いていた白雪美依姫。
少し開けた所に、一軒の可愛らしい家を見つけました。
白い壁に赤い屋根、外には花壇もあります。
その家が一発で気にいった美依姫は、早速家の中を覗いてみることにしました。
……美依さん、不法侵入だよ?(ぼそっ)
「わぁっ…可愛いテーブル、椅子が七つあるから…七人住んでるのかな?でも、この大きさなら小人さんかなぁ」
家の中は、まるでミニチュアハウスの中のように、可愛い造りをしていました。
テーブルに、椅子が七つ。
お皿もカップも七つ、ナイフやスプーンも七組。
どうやら、七人で生活しているようです。
そこがとっても気に入った白雪美依姫は、部屋を見て回って楽しんでいましたが……
逃げてきて疲れてしまったのか、一つのベッドに横になり、そのままぐっすり眠ってしまいました。
……ベッドに横になるなんて、危ないな
だって七人の小人の配役は……(台本ちぇっくちう←)
仕方ない、それも運命だ、美依さん
君ならやれる、俺は応援しているからね(深く頷く)