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【イケメン戦国】零れる泡沫*恋奏絵巻*《企画集》

第37章 〖誕生記念〗焦れる想いを濃紺の冬空に咲かせて / 徳川家康





穿いて、穿いて。
抉って、擦って、叩いて。
月夜の下での交わりは、今が冬とは思えないほど熱く、それでも吐き出された息が白く立ち込める。

愛しくて、切なくて、えげつなくて。
際限なく生まれる愛情を伝えるように、舌も躰も絡み合って、蕩けていく。
愛と強さを教えてくれたこの子を、俺なりの精一杯で愛して溶かして。

それはきっと───………
俺の一生を掛けて、成すべきこと。






────『無敵の愛』を咲かせるために






「んっ……んぅぅーーー………っっ!」
「……っ………!!」


俺と美依が弾けたのは、ほぼ同時だった。
中をきつく締め上げた美依、それに反応した俺自身も堪えることはせずに解き放って。
熱い熱い精を、愛しい者の腹に注ぐ。

我慢が長かった分、一回吐き出しただけでは止まらずに、二回三回と腰を震わせ吐精して……
突き抜けるように鋭い快感が躰を駆け抜け、軽く眩暈まで起きてクラクラした。




「…美依……」

「いえ、やす……」

「もっと…する?」

「……っ、その前に!」

「ん?」

「誕生日の宴では、家康をいっぱい祝わせてね。その時贈り物も渡すから……」




(……贈り物はもうもらってるでしょ?)

あんた自身が一番の贈り物だ。
こうして愛し合えて、心を通わせて。
俺はそれだけで十分なのに。

俺はコツンと額同士をくっつけ……
熱に揺れるその黒曜石のような瞳を覗き込んだ。
中に星が瞬いてるな、綺麗。
そんな事を思いながら、心に思う言葉を信じられないくらいにするりと零す。




「楽しみにしてる、その贈り物」

「うんっ……!」

「じゃあ、"こっち"の贈り物もまた堪能するから」

「え……?」

「もっと…しよ」










「こんなもんじゃ、全然足りない。
 俺が今日までどれだけ我慢したと思う?
 きっと…それはあんただって同じでしょ。
 なら、しない理由…ないよね。

 ────もっと、甘やかさせて?」










明るい月だけが、俺達を見てる。
見守っているのか、呆れているのか。
それは解らないけど……

今が幸せだから、許してあげるよ。
だから…この秘密の交わりは他言無用で。

人差し指を唇に押し当て、月を仰げば……
煌々とした光が、なんだか和らいで見えた。






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