第37章 〖誕生記念〗焦れる想いを濃紺の冬空に咲かせて / 徳川家康
「……夜にこんな場所、誰も来ないでしょ。それに俺が気を張ってるから大丈夫」
「そ、そっか……ありがとう」
「あんた、そんな余裕あるなら…もっと感じなよ。ほら、俺だけを見てて」
「ぁっ…あんっ……!」
くちっ、くちっ、くちっ
今度は指で美依の秘部に触れた。
割れ目を前後に往復させれば、耳にいやらしい水音が届く。
こんなに濡らして、可愛すぎにも程がある。
外で着物をはだけさせ、寒い空気に肌を晒して。
熱い吐息が吐き出されるたびに、白くそれは漂い……
それでもお互い躰は火照って熱い。
俺は可愛がる指を動かしたまま、美依の耳たぶを唇で甘く噛み、直接声を注いだ。
「……しー、声は我慢。離れた場所にいる人に聞かれたら、まずいでしょ?無理なら塞いでてあげるから、好くなって」
俺の言葉に、美依は必死に見つめてくる。
言われた通り、俺だけを黒い瞳に映して……
熱を孕んだそれは、とても色っぽくてきれい。
俺は一回ふっと笑みを浮かべ、美依の唇を己の唇で塞いだ。
そして……
つぷっ……
割れ目を前後していた指を中に挿し入れる。
中はすでに熱く蕩け、内壁は俺の指をきゅうきゅうと締め上げてきて。
ああ、ものすごく欲しがってる。
それを思ったら、もっと気持ち良くさせたくなって、俺は指を素早く抜き挿しし始めた。
「んっ…んんっ…んぅ……!」
ぐちゅぐちゅと淫猥な音が響き、美依が崩れそうになりながら肌を震わせる。
俺は片腕でしっかりと美依の腰を支え、そのまま滑らかに指を動かした。
ぬるぬるとした感触が堪らない、早くこの奥底に『俺自身』を埋め込んで腰を振りたい。
口づけも深くなり、俺は美依の舌を吸い、己の舌で撫でる。
唾液も混ざって絡み合い、端からつーっと流れたのを感じた。
(なんか、興奮する…外とか初めてだけど)
誰かに見つかるかもしれないと言う緊張感、その中にある背徳感。
こんな神聖な御神木の所で、俺達は着物を乱して睦み合っている。
でも…それが堪らなく欲情する材料だ。
余計に過敏になって気持ちいいし。
そんな事を考えていれば、美依がしがみついてる手を動かし、俺の躰も撫でてくる。
その淡い触れ方に…俺は唇を離し、熱い吐息を漏らした。