第35章 【戦国Xmas2020】武田信玄編
「も、ほんとに、らめぇぇ……!」
やがて、美依が仰け反ったままがくがくと震え出す。
どうやら絶頂が近いらしい。
中の締め付けも強くなってきたし…
正直、俺もこれ以上は我慢出来ない。
思った通り…気持ち良すぎて長くは持たないと、俺は美依の顔を見ながら、また大人の余裕をかざした。
「一緒に果てるぞ、出来るな?」
「はぁっ…信玄、さまぁ…っ!」
「んっ…俺も、もう…っ……」
荒い息を混ぜ合わせ、唇が重なる。
少し離れては触れ、また少し離れては触れて、深く舌が絡み合い…
二人の躰の輪郭すら、曖昧になる。
もう溶けてくっついて、離れがたいとしているように。
外は粉雪。
でもその雪を溶かすくらいの……
甘く熱く、蕩ける聖夜。
────君自身が俺の元に舞い降りた
『未来』という贈り物を持った天女だから
「ぁっ…も、らめぇぇぇ………っっ!」
「…っぁ……っ……………」
びゅくっ、びゅるっ……
美依が弾け飛んだ刹那、俺も最奥に突き立て息を詰めて、己の欲を解放させた。
白濁とした熱は勢いよく吐き出され、美依の腹の奥深くに注がれる。
頭が真っ白になり、目の奥で星が散る。
吐精がこんなに快感なのは、愛しい女とまさに一緒に駆け上がったからだ。
緩く腰を動かし、一滴残らず全てを流し込み。
そして、二人で抱き合い脱力した。
お互いに荒い息を吐いて、呼吸を整えて…
俺はふっと『ある事』を思うと、それは思わず言葉になってぽつりと漏れた。
「……命が根付かないだろうか」
「え……?」
「今日子供達を見ていて思ったんだ、君と俺の間に子が出来たら…こうしてくりすますに贈り物を枕元に置くんだろうなと」
「信玄様……」
「気が早いかな、祝言もまだだしな」
手で今熱を注いだばかりの下腹を撫でる。
ここで新たな命が芽吹いたら…
きっとまた嬉しくて、その子も溺愛するのだろう。
すると、美依は恥ずかしそうに胸元に顔を埋めて…
俺に表情を見せないまま、小さな声で言った。