第35章 【戦国Xmas2020】武田信玄編
「……それでもいいですよ、私」
「美依……」
「信玄様との子供、欲しい、です…」
「……っ」
(ああ…参った、完敗だ)
がらがらと理性が崩れる音がする。
やっぱり…今日の君は少し積極的だ。
こんなの、太刀打ち出来ない。
俺は君にみっともなく溺れているから……
その一言が、舞い上がるほど嬉しい。
もう───………歯止めが効かない。
「美依……」
「……っ中、またおっきく……」
「なら、今宵…もっと子作りしようか」
「……っ」
「聖夜に孕んだ子なら…きっと日ノ本一輝く人生になる」
「信玄、さ……」
「だめ、は聞かない」
「俺の未来は君が運んできたから。
命を繋ぐことも、もちろん出来る。
俺が孕ませてあげるから…安心しなさい。
俺達の子はきっと可愛い、だって…
蕩ける程愛し合って出来た子だからな。
めりーくりすます、美依。
君に…俺からも贈り物をあげるよ」
────煌めく聖夜に、純情すぎる愛を
俺から君に、君から俺に……
とっておきの『くりすますぷれぜんと』を
君には本当に翻弄される。
俺が翻弄しているようで…
本当は君に、振り回されてる。
言動一つ一つに揺さぶられて、
俺は一喜一憂しながら…
それでも愛しいと思うんだから、
この愛はとても無双なのだと思う。
君は俺に光を見せてくれた。
手を引き『未来』を見せてくれたから…
今度は二人で未来を作ろう。
可愛い子供と一緒に、
俺達の幸せな未来を描くんだ。
まだ未来は真っ白だから、
これから一緒に色を描いていこう。
そして、くりすますから三月後。
その時『宣言した事』が現実のものになって、俺をまた幸福に導くことになる。
はにかんで伝えてきた美依。
その温かな気持ちは…一生忘れる事はないだろう。
でも、それはまだ少し先の話。
今はまだ美依の熱に溺れて、思いっきり『聖夜』を堪能している最中。
俺の元に舞い降りた天女は、淫らで愛らしい女だから───………
俺は無双の愛を捧げて、
駆け引きなしに君の全てを奪うとしよう。
【戦国Xmas2020】武田信玄編
了