第35章 【戦国Xmas2020】武田信玄編
「中が絡みついて…俺を離したくないって言ってるな?」
「……っ」
「────動くぞ、美依」
俺は美依が頷いたのを合図に、腰を前後に振り始める。
始めはゆっくりゆっくり。
美依の顔を見ながら、狭い範囲を擦って擦って、少し物足りないなぁという表情にさせてから…
その後、ずるっとぎりぎりまで引き抜き、そして。
────ぐちゅんっっ!
今度は素早く、最深部に熱を突き立てた。
「……っやぁあぁぁ!」
途端に美依が背中を逸らして喘ぐ。
ああ、可愛いな…もっと翻弄したくなる。
俺は今度こそ鋭く腰を律動させ、深い抽挿を開始させた。
見る間に乱れていく美依。
その姿を眼下に見下ろしながら…
我ながら欲情した瞳で、その崩れていく様を堪能する。
「美依…っほら、どうだ……?」
「ぁっ…ぁあんっ、待っ…てぇ…!」
「ゆっくりじゃ足りないって顔をしただろ?それに…待てる訳がないって、君なら解るな?」
ずっ…ぱんっ、ずるっ…ぱちゅんっ!
抜き挿しを繰り返せば、擦れる淫音に、肌を叩く音と美依の嬌声が溶けて…
その響きでさらに煽られ、中を抉(えぐ)るように穿いた。
本当に、好くて好くて無我夢中になる。
小さな躰を捕らえて、逃げられないようにして欲望のままに抱くなんて、『余裕の大人』はどこへやらだ。
もっと女を抱く時には、壊れ物を扱うように優しくしていたと思ったのに。
こんな風に己を曝けだすなんて、昔の俺ならば考えられない姿だ。
────それだけ溺れてるって事か
この淫らで愛らしい、俺だけの姫に
「やぁっぁっ、信玄、さまっ…!」
「んっ…もっと、名を呼んでごらん…?」
「信玄、様ぁっ…しん、げん、さま…っ!」
「そうだ、もっと欲しがれ…俺を、狂うほどに求めるんだ」
(それは、君に対して俺がそうだからだ)
欲しい、君が死ぬほど。
そして、狂おしいほど君を求めてるから。
だから君も、俺に対してそうであってほしい。
一方的に溺れてるなんて、寂しいだろ?
深紅の想いを繋げて。
この身に掬う激情を君で癒してくれと。
俺も君を癒すからと……
こうして結び合える奇跡は、
また俺を極彩色の幸せに導くから。