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【イケメン戦国】零れる泡沫*恋奏絵巻*《企画集》

第35章 【戦国Xmas2020】武田信玄編






「んっ…んぅ………っ」




美依が口づけで顔を蕩かす。
胡座を搔く俺の脚の上に跨り、首に腕を回して…
まるで甘えてくるような姿勢で、唇を重ねてくる。

俺もその細い腰を抱き込み、美依を腕に抱え込んで、口づけに酔いしれていた。
舌を絡めてまさぐれば、必死に応えてくるから。
なんだかいつもとは違う積極的な雰囲気が、とても可愛いと思ってしまう。

俺は舌で上顎をくすぐり、歯列までなぞって、その柔く甘い唇を堪能し…
やがて銀糸を残して顔を離せば、美依は真っ赤に潤んだ瞳で俺を見つめてきた。




「煽情的ないい顔だ、俺の姫」

「……っ」

「いつもとは違う場所だから、興奮しているのかな?」

「ち、違い、ますっ…!」




(そんな顔で、違うって言われてもなー)

すでに愛しくて、笑みしか出てこない。
俺達は躑躅ヶ崎館には戻らず、近場の宿でその想いを交わしていた。

館まで待てないと、俺が言ったからだ。
でも、美依も同じ気持ちだったのかもしれない。
部屋に入ってすぐに抱き締めたら、美依も躊躇わずに俺を求めてきた。

……本当に可愛い子だ。
素直で可愛い子には、めいっぱい甘やかして、とろとろになるまで愛でてやりたくなる。




「でも、今日は少し積極的だろ?」

「そんな事はっ……」

「でも、この"さんた服"はそそられていいなー、裾も短くて触れやすいし…生地も薄い」

「あっ……」




跨った剥き出しの脚を撫でると、美依は息を詰めて肌を震わせた。
美依の作った『さんたくろーすの服』は着物とはだいぶ仕様が違う。
特に美依のは上半身こそ着物に近いが、裾は短く、膝が出るくらいの丈の長さだ。

だから、簡単に脚を跨げると言うのはあるけれど…
こうして跨った脚は肌が直に見えて、酷く色っぽい。

この格好で外を歩いたのが夜で良かったと、心底思った。
昼間なら通行人に、この可愛らしい格好をじろじろと見られていただろう。



(美依の愛らしい姿は俺だけが見たい)



すぐさま沸いてくる独占欲。
それはこの子が可愛すぎるのがいけないと、美依のせいにしそうになってしまう。






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