第34章 〖誕生記念〗長い一日の終わりに温もりを寄せて / 石田三成
────そして、また赤裸々な愛が煌めく
「あっ…も、らめぇぇ………っっ!」
「はぁっ…美依、様……っ……!」
びゅくっっ!!ドクッ…ドクッ…!
興奮が最高潮に達した瞬間、白濁とした熱は瞬時に躰を駆け抜けた。
突き抜けるような強烈な快感と共に…
菅を押し上げていた精液が放出され、鮮明な解放感まで訪れる。
それでも、最後の一滴まで全て注ぐように、緩く緩く腰を動かして。
そのまま全てを出し切り、昂りの脈動が収まるのを待ってから、私はゆっくりと引き抜いた。
「はぁっ…はぁっ……」
「ああ…最高、です……」
「ん……」
二人で脱力し、荒い息を整える。
この二人で一緒に駆け上がる瞬間が、本当に堪らない。
まさに『ひとつになった』と。
それを実感出来るからかもしれない。
私が汗ばんだ髪を払い、美依様の額に口づけると、美依様は気持ち良さそうに目を細めた。
そして、ふにゃりと笑うと…
柔らかな声で、優しい言葉を紡ぐ。
「またこうして誕生日をお祝い出来て、嬉しかったよ」
「はい、本当にありがとうございます」
「来年も再来年も、ずっとずっと…お祝いさせてね」
「もちろんですよ」
「来年は、誕生日忘れちゃダメだよ?」
「……精進します」
苦笑すれば、美依様もふふっと笑った。
そのまま、また抱き合って口づける。
愛しい時間が流れて…
桃色の蜜夜は終わらないのだと、また空気が色濃くなる。
貴女を焦がれた長い一日は、最高の幸福を呼び込んで終わりを迎えた。
私の生まれた日を喜んでくれる、優しい人達。
そして…また次の約束をくれる、愛しい貴女。
私は……
本当にこの場所に居ることを誇りに思う。
命儚い乱世で紡ぐ、ささやかな幸せ。
それを噛み締めて、忘れないように生きて行きたい。
貴女はいつまでも、私の傍で笑っていて。
可愛い貴女も、艷めく貴女も、全て独り占めしたいから。
ずーっとずーっと、
貴女は私のものですよ?
それを再確認した、今年の誕生日は…
鮮やかに煌めきながら、幕を閉じた。
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