第3章 〖誕生記念〗揺れる桔梗と初染秋桜《後編》/ 明智光秀
ぐちゅっ…ぬぷぷっ、ずぷずぷずぷ……!
「ぁっ…ぁあっ!入って、くるっ……!」
「んっ…やはり、狭いな……!」
「ぁあぁぁっ、あっあっ…みつっ……!」
「もう少し頑張れ…全部、入るからな……?」
美依の表情に注意しながら、己の灼熱で美依を貫いていく。
美依は痛そうな様子はないが、苦しそうに浅い息を絶え間なく吐いていた。
苦しいのは、当たり前だ。
かつて、誰も通った事のない道に、こんなにも暴れるものをねじ込んだのだから。
(────それでも、止められはしないが)
最奥までずっぽりとはめ込み、一回深い息を吐く。
中のあまりの締め付けに、それだけで果ててしまいそうな己を堪え……
美依の額に、優しく唇を押し当てた。
「全部入ったぞ、頑張ったな…偉い子だ」
「は、はいっ…嬉しいです、私……」
「ん……?」
「幸せです、光秀さんとひとつになれて……」
(美依……)
苦しいはずなのに、美依の口元には笑みが浮かんでいる。
それは艶っぽく、まるで天女のように綺麗で。
俺は、一瞬それに見惚れてしまった。
幸せなのは、俺の方だ、美依。
誕生日に、一番欲しいものを貰えて。
────最高の誕生日だ、本当に
「お前は…どうしようもなく、愛しいな」
「……っっ」
「ゆっくり…動くぞ、無理なようなら、すぐに言え」
「は、はい……」
そのまま、ゆっくり一回引き抜き……
またゆっくり、奥まで挿し込む。
お互いの瞳を見つめ、逸らさないように。
また抜いて、挿して、抜いて、挿して。
ゆっくりと柔和な動きでも、美依は快感に顔を歪めた。
ぐちゅっ…ぱちゅんっ、ぬぷぷっ……ぱちゅんっ!
それでも腰を打ち付けるたび、目から火花が出るほど快感で。
狭すぎる、美依の中。
そこに初めて挿入った悦びと。
満ち足りた、幸福な気持ち。
それが、螺旋を描いて大きく広がっていく。
「ぁっぁあっ!みつ、ひで、さんっ……!」
美依の声が、麻薬みたいに躰に入ってきて。
いつしかそれに溺れていくように……
この色濃い空気に飲まれ、秋の夜に甘美な蜜華を咲かせていった。