第25章 〖誕生記念〗月下の蜜華に魅せられて / 石田三成
ずっ…ぱんっぱんっ…ずちゅっすぢゅっ!
「やっぁっあっ…んぅっ、ぁっ…!」
「美依、様っ…すごく、好い…!」
「待ってぇ…ちょっと、ゆっくり…!」
「出来ません…もう、止まらないっ…!」
美依様が涙ながらに訴えても。
一度好さを知った腰は、止まるはずなんてなく。
ひたすらに中を擦って、一番好い場所を探して、滑らかに動いていく。
引き抜くと窄まるから、それをまた押し広げてねじ込む感覚が、堪らなく快感を生む。
と、美依様の少し腰を浮かせて、今度は上から叩くようにすると…
途端に、愛らしい啼き声を大きくさせた。
なるほど、この角度が好いのか。
そう思えば、その角度で貫いて、突き上げて。
美依様の膝を己の肩に掛けながら、さらに上半身を倒して深く深く繋がった。
「みつっ…それ、らめぇっ……!」
「貴女は、奥が気持ち良いのですね…見つけましたよ、貴女の好い部分」
「おかし、く、なっちゃ……!」
「なってください、全部見せて…貴女の可愛い姿。私は魅せられた、蝶々なのですから」
華には蜜を。
水を注いで、綺麗に咲かせて。
一緒に弾け飛んだ刹那を見るために。
ぎゅうぎゅう締められれば、それに抵抗するように動きが激しくなっていく。
汗ばむ肌が重なり合って。
その輪郭まで曖昧になって……
熱を分け合い、二人で溶ける。
秋の夜は長く、肌寒い。
だから──……
温め合いましょう、お互いで。
時も忘れるほどに。
「も、美依様っ…いい、ですか…?」
瞬く間に駆け上がれば、もう頂点は目の前。
私は懇願するように、美依様を見つめた。
美依様は荒い息をしながら、小さく頷いて。
そのまま、引かれ合うように唇が重なった。
(ああ……最高に、幸せだ)
こんな幸せを私は躊躇っていたのだな。
自分の馬鹿さ加減に呆れてしまう。
それとも、それは自己防衛だったのかな。
一回『それ』を知ってしまえば、後には戻れないと解っていたから。
触れ合う唇から絡み合う。
言葉すら溶け合って…一つになっていく。
さっき味わったお酒に美依様の味が混ざって……
それはまるで何かの媚薬のように、私の躰と心を冒した。