第25章 〖誕生記念〗月下の蜜華に魅せられて / 石田三成
夜に逢瀬をする。
その時点ですでに『そうなる事』を、
示唆していたのかもしれない。
恋仲同士なら、当然の事だ。
その『当然』を私は躊躇していたのだけど…
けれど、ずっと貴女が欲しかった。
ようやく、それが叶う。
やっと──……
────温かい貴女に、触れる事が出来る
「んっ…ぁっ、あんっ……」
美依様の濡れた声が、部屋に響く。
それは、夢で聞いた声より、何倍も艶やかで可愛いものだった。
そして、触れる肌も……
しっとりしていて、よく手に馴染んで。
ずっと感じたかった感触は、見る間に私を滾らせていく。
初めて見る、貴女の感じる姿。
すごくすごく、愛らしいですよ。
もっと……私に見せてください。
私に、貴女の全てを、晒して。
「んっ……すごく甘い」
「三、成、くっ…そこ、やぁっ……!」
「とても可愛いですよ?」
「……っあ、喋っちゃ、だめ……」
脚の間に顔を埋める私の髪を、美依様は力無く梳いてくる。
息がかかるだけで感じているのかな。
そう思い、目の前にある膨らんだ花芽に、ふぅっ…と短く息を吹きかける。
すると、また蜜華は震え、とろりと蜜を零した。
(こんなに感じてくれてる…可愛い)
私の舌や指、息までもが愛しい人を気持ち良くさせている。
その事が嬉しくて……
私は再度、その蜜部を愛撫し始めた。
じゅっ…ぴちゃ、ちゅぅっ……
震える花びらを甘噛みして、その入口に舌を滑り込ませ、中まで味わって。
指の腹では、優しく蕾を転がす。
初めて触れるのだから、慎重にゆっくり蕩していく。
喘ぐ美依様は無意識にか、ゆらゆら腰を動かしていて。
それが私を誘っているかのように思えて……
心が、躰が、さらに熱を帯びて熱くなっていった。
「みつっ…も、や、きちゃう……!」
「んっ…気を、やりますか?」
「もう、ほんとにっ…あ、ぁあっ……!」
美依様の嬌声が、一段と甲高くなって。
震え出した躰は、一層体温を高くする。
ああ、限界が近いようだ。
それを感じつつも、愛撫を緩めずにいると……
「────…………っっ!!」
声無く、美依様が躰をびくんっ!と痙攣させた。