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【イケメン戦国】零れる泡沫*恋奏絵巻*《企画集》

第16章 【戦国Xmas】徳川家康編《後編》




「んっ…んんっ…はぁ…」

「んっ…美依っ……」




身を捩るうちに、繋いだ襟巻がぱさりと下に落ちる。

身体が熱い。
雪降る寒い夜なのに…

それは、美依も同じなのか。
包む身体が、どんどん熱を上げるのが解る。

顔も蕩けて、本当に可愛い。
必死に舌を絡めてくるのも…
美依を彩る全てが愛しくて、恋しくて、こんなにまでも欲しくなる。






────その先をと、願う俺がいる






やがてちゅっ…と言って唇が離れると、二人の唇の間に細い銀糸が伝った。

若干荒くなった息を整えて。
改めて美依の顔を見ると、美依はとろりと蕩けた艶っぽい顔になっていた。

目は赤くなり、唇が濡れて光っている。
美依は立っていられなくなったのか、俺にもたれてきて…

その顔を、胸元に埋めてしまった。




「…ちょっとなんで顔、隠すの」

「だ、だって恥ずかしい……」

「可愛い顔になってた」

「……っ言わないで……!」

「これで永遠に結ばれるかな、俺達」




少し素直になったら、『くりすます』の奇跡は起きた。

想いが通じた事に。
こうして触れ合えた事に…
嬉しくて、つい頰が緩んでしまう。

恥ずかしがる美依の頭のてっぺんに、もう一度口づけて。

そうしたら、もっと身体中の色んな場所に口づけたいな…なんて情欲まで沸いてきて。
『男』な自分に呆れながらも、美依の頰に手を当て、ゆっくり上を向かせた。




「御殿に…来る?」

「え……?」

「もっと美依に口づけたいし、その…甘やかしたいし……」

「……っ」

「可愛いあんた見てると我慢できなくなる、ごめん」




心の本音を漏らせば、美依は微かに瞳を輝かせた。

なんだ、この可愛い反応。
あんまりそう煽ってくると…知らないよ?

すると、美依は小さく首を縦に振り。
消え入りそうな小さな声で、囁いた。




「私も甘やかされたいから…連れてって」




(……っ本当に、素直で参る)


裏表が無くて、真っ直ぐで。
すぐに顔に出るとこも、柔らかい声や笑顔も。

その全てが…あんたの魅力だ。
俺はそれにまんまと捕まって。

もう離れられないほどに…溺れてしまっているから。






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