第12章 【現代パロディXmas】伊達政宗編《後編》
「────…………っっ!!」
瞬間、兄貴の瞳が大きく見開かれた。
その蒼い瞳には、赤い顔をした私が映ってる。
困ったような、怒ったような…
どこか恥ずかしがる……私が。
それが、本当の想いだよ、政宗兄貴
認めれば、簡単な事だった
兄貴にドキドキして、切なくなって
その腕に抗えなかったのは…
────だいすきだからだよ、お兄ちゃん
「くそっ……」
すると、兄貴は一声小さく吠え。
腕を伸ばし、枕の下から何かを取り出した。
そして、それを歯で咥えて封を切る。
私がその実物を見たのは、今日が初めてだった。
「コンドーム……?」
「これは許せよ、子供出来たらシャレにならねぇからな」
コンドーム、あったんだ。
そう思いながら、慣れた手つきでそれを装着するのを、私は息を飲んで見ていた。
ついた途端、兄貴は瞬時に私を組み敷く。
太ももを掴み、大きく開かせて……
肩に脚を掛けさせながら、兄貴はどこか悔しそうな声色で呟いた。
「本当に…お前には勝てねぇ」
「お兄ちゃ……」
「煽った責任は取れよ、もう…優しくなんてしてやれない」
「……っ」
「泣いてもわめいても、めちゃくちゃになるまで止まれない」
そう言って、竿を掴んで先っぽを宛てがう。
泥濘に硬い先が当たっただけで、その先を想像して躰が疼いた。
やっと、ひとつになれる。
お兄ちゃんが入ってくる。
そう思うと、心が歓喜で震えた。
「────挿れるぞ」
お兄ちゃんが低い声で言い、力が掛かった。
ぐちゅっと音がして、先が侵入を許すと。
お兄ちゃんはそのまま、ゆっくり力を入れて、中へと挿し込んでいく。
私は初めて入ってきた質量に、声も出なくて。
涙目になりながら、荒い息だけを吐いていた。
「はぁっ…ぁっ、あ……!」
「んっ、せっま……!」
「ぁっ、あっ……!」
「痛いか、大丈夫か……?」
優しくしてやれないなんて、嘘つき。
めちゃくちゃになんて…する気ないくせに。
お兄ちゃんはやっぱり、どこまでも優しい。
私はお兄ちゃんの肩にしがみつきながら、首を横に振って。
途切れ途切れでも、一生懸命自分の思いを紡ぐ。