第12章 【現代パロディXmas】伊達政宗編《後編》
「なん、で……」
「お前が聞いてきたんだろ?なら…その答え、教えてやる」
「え……?」
「────これが、俺の答えだ」
「んんっっ…!」
直後、噛み付くように唇を塞がれた。
さっき隠れてしたキスより、もっと…
もっと荒々しく、唇が触れ合う。
割り込まれた舌は、すぐさま私のも絡め取り…
全てを貪られ、息も出来ない。
「んっんぅっ…ぁっ……!」
「はぁっ…美依っ……」
少し離れて名前を呼ばれ、また重なって。
私の唇の隙間からは、荒い息が微かに漏れる。
抵抗して、兄貴の胸を押し返しても…
その手はすぐに絡み取られて、ベッドに縫い付けられた。
次第に視界が滲んで、生理的な涙がつーっと伝い。
もう頭がボヤけて、何も考えられなくなって。
そんな状態になってから、兄貴はやっと唇を離した。
「はぁっ…はぁっ、はぁっ……」
私は急いで酸素を取り込む。
自分でも解るくらい顔が真っ赤になって、それは苦しいからか、何なのか…
訳が解らず、浅く荒い呼吸を繰り返していると。
しゅるりっ……
制服のスカーフが抜き取られた感触がした。
そして、ぷつっぷつっと胸元のボタンが外される音がする。
私は必死になって、その兄貴の手を掴み。
下から睨み上げながら、声を荒らげた。
「やっ…なんで、こんな事するの?!」
「お前に答えを教えてやってんだろ」
「これじゃ解んないよ、答えになってない!」
「俺は、これが全てだ」
「あっ……!」
ちゅうっ…
晒された胸元、その鎖骨のあたりを、兄貴が強く吸い上げた。
変な声が出て、身体が痺れる。
まるで触れられた部分が、毒でも塗られたみたいに、じくじくと疼いて熱を帯びる。
(こんな、こんなのひどい……!)
こんな風にされたら、私が拒めないの知ってて、逃げないの知ってて……
兄貴はわざと、こうするんだ。
あの、夏の日のように。
甘い声で、力強い腕で捕らえて。
逃げないように、捕まえて。
『美依…ぁあっ、美依っ……!』
あんな風に濡れた兄貴を見たら、
私は、逃げられないのに──……