第10章 【童話パロディ】シンデレラ《後編》/ 豊臣秀吉
「んっ……」
そのまま、淡く優しく足を啄まれる。
熱い唇が這い、時折舌でくすぐりながら、肌を食まれ……
美依は堪らず、熱く吐息を漏らした。
「ぁっ…んっ……」
「その声…可愛いな。もっと聞かせてくれ」
徐々に秀吉の唇が上に這い上がってくる。
すねをつーっと舌で辿られ、指先でふくらはぎを撫でられては、だんだんと力が入らなくなってしまう。
と、膝に歯をやんわり立てられ、びくんと肌が震えた。
「やっ……」
「このくらいで感じてるのか、随分感じやすいんだな、美依は」
「……っ」
「……もっと、見せてくれ、俺だけに」
秀吉は一回身体を起こすと、仰向けの美依をうつ伏せに寝かせ直した。
そして、背中の編み上げの紐を、シュルシュルと器用に解いていく。
ドレスを脱がされていると。
その事実に、美依は恥じらって肌を火照らせ……
背中からドレスがはだけてみれば、その白い肌は、すでにほんのり桃色に染まっていた。
「もう…肌、熱いな」
「あっ……」
「でも、綺麗だ。白くて、滑らかで……」
秀吉の手が、背中を撫でる。
そのまま落ちてきたキスに、美依はピクリと肌を震わせた。
優しく、背骨に沿って、唇が滑り。
ちゅっちゅっと淡く啄む音が、静かな部屋に響いていく。
その間に、大きな手が愛おしむかのように、何度も背中を撫で上げて…
「んっ…んぅ、ふっ……」
その蕩けるような愛撫に、美依は口元に手を当て、声が出ないように必死に堪えていた。
だが、それはすぐに秀吉にバレてしまう。
ふわりと覆い被さってきた秀吉に、手首を捕まれ、ベッドに縫いつけられてしまった。
「だーめーだ、聞かせろって言っただろ?」
「でも、恥ずかしっ……」
「お前が恥ずかしがる姿、もっと見たい。甘い啼き声も…きっとすごい興奮するから」
「あっ……」
そう言うと、秀吉は脱がしかけのドレスを、ゆっくりと美依の身体から剥いだ。
途端に露わになる、華奢な身体。
真っ白な肌は柔らかそうで、純でも艶めかしくて…
そんな姿を見ながら、ぽつりと。
秀吉は己の心の内を晒した。