第8章 【Twitter企画】淡紅姫-泡沫に燃ゆる-/ 豊臣秀吉
「んっ…はぁっ、美依っ…………!!」
────びゅくっ!びゅくっ……!
やがて、駆け上がって全てが弾ける。
美依は俺の頭の中で、俺を求め、その熱が欲しいとねだって。
それに誘われるように、我慢しきれない欲望は手の中で震えて自分を解放した。
ドロッ…と白濁とした熱い精が放たれ…
俺はそれを、手早く手拭いで拭き取る。
この手拭いを昂りに巻いて、扱いていたから。
周りを汚さないように…そんな事にまで頭が回ってしまうあたり、自分が自分で嫌になる。
「はぁっ…はぁっ…」
一生懸命上がった息を整えて。
俺は果てた後の気怠さもあり、胡座の姿勢から、畳にころんと横になった。
そしていつものように、苛まれる罪悪感。
可愛い美依を、自慰の材料にしたことへの後悔。
俺は…頭の中でお前を犯した。
一回や二回じゃなく、何度も何度も何度も。
その小さな身体を、想像で汚しまくった。
(こんなの、だめだって解ってんだよ……)
頭の中で、何度も繰り返しそう思う。
美依が淫らに乱れる姿を想像し、それを犯す事で自分を慰めている。
はしたなく開いた脚を、押さえつけて。
その濡れた中心を、己の灼熱で貫いて…
その想像は自分をより高ぶらせ、吐精感を導き。
美依の中に吐き出す夢を見ながら、己を解き放つ俺。
────そんなみっともない姿が、死ぬほど嫌になる
美依が妹に見えなくなったのは、いつからだった?
いつから…こんな風に男の欲望の対象にしたのだろう。
それすら朧気になるくらい、美依は俺の中に入り込んで、鮮やかに色づいて。
もう、引き返せないくらいに惚れてる。
こんな風に、毎日自慰の材料にするくらい…欲しくて欲しくて堪らないけれど。
「それを伝えるのは、なんかなぁ……」
仰向けになり、天井を仰いで、本音がぽつりと漏れた。
こんな浅ましい俺を受け入れるなんて……
それは絶対にないなと、そんな風に考えてしまう。
それに、想像だけで、このえげつなさだ。
実際の美依を目の前にしたら、泣いたとしたって止めてやれる自信がなかった。
いつも大人で優しい『俺』だから──……
それを崩すわけにはいかないだろう?