第7章 〖誕生記念〗溺れる微熱に、口づけの花束を / 石田三成

「んぅっ……！」




私はそのまま美依様の後ろ頭を、きつく押さえ。
身体にも腕を回して、ぎゅっと引き寄せた。

そして、触れ合うだけ唇から舌を差し込み、中を全て絡め取る。

美依様は一瞬びっくりしたように目を見開き、いきなり侵入してきた私の舌から逃げそうになったけれど。

その前に奪って差し上げたら、素直に表情を蕩かした。




「んっふぅ…んんっ……」

「んっ…はぁ、美依っ……」




合間に名前を呼び、またきつく重ねる。
次第に体重を前に掛け、美依様の身体を褥に押し倒した。

指を絡め取って褥に縫い付け、美依様の脚の間に身体を割り込ませる。

やがて、ちゅっ…と音を立て唇が離れれば…
間には名残の糸が伝い、私は美依様を見下ろしながら、恍惚な笑みを浮かべた。




「貴女の唇は心地いい。でも……疼く」

「三成、君……」

「私をそんなに惹き付けてどうするんですか？貴女に、これ以上ないくらい、溺れてるのに……」

「……っっ」

「貴女からの口づけと言葉、本当に嬉しかった。たくさん口づけを貰ったお返しに、今度は私から口づけます」




一回手を取り、その甲に口づける。
ああ、やっぱりこっちの方がいいな。
口づけられ、感じるのも気持ち良いけれど。

私は自分から口づけ、感じさせたい。




「言葉通り、私のものにしていいですよね？」

「でも三成君、怪我は……？」

「痛くないです。興奮が勝って…痛みを忘れてしまいました。貴女が欲しいから、少しくらいの怪我は問題ありません」




そして、襦袢の紐に手を掛ける。
しゅるり……と布擦れの音と共に引き抜けば、そのしなやかな裸体が姿を現した。

真っ白な肌、柔らかそうな膨らみを見下ろすだけで…
渇望を満たしたいと、身体が声を上げる。
脳内では、麻痺する作用が働いているようですね？
言葉そのままに、怪我の痛みを感じない。

貴女が欲しい。
貴女が欲しくて堪らない。

脚からつーっと手で撫で上げると、美依様はぴくりと肌を震わせた。

貰ったものを返させて？
私が感じた心地良さを、貴女にも。



────そして、もっと欲しがってみせて？