第5章 ジョウカヘ
ぱぁっと明るく幸村に笑いかけた清香
「おっ、おう///」
「あれ?照れてるー?幸村かーわいい!」
「うっせ!見んな」
「正直じゃないなー、もう」
清香は幸村から貰った耳飾りを右の耳に付けた
片方のみの、イヤーカフに似つく耳飾り
露出された耳からは、蝶の耳飾りが光に反射し光った
「どーかな?」
「あぁ、良く似合うよ、清香さん」
「そー?ありがとう、佐助くん!そーいえば、幸村たちはどーして此処に?敵地でしょ?此処」
「潜入捜査みたいなものだ。怪しまれないよう、ここで商売をやっているんだ」
「そゆことね!じゃあ、幸村たちの主君はいるの?」
「いや、今はいないな。そこら辺でも彷徨いてんじゃねーのか?」
「えぇー…把握してないの?」
「すーぐどっか行っちまうんだよ、あの人らは」
「へぇー…あ、私秀吉さんのとこにいかないと!じゃね!これ、ありがとう!!」
「おー、じゃーな」
「またね、清香さん」
「いた!探したぞ、清香」
「秀吉さん!いてっ、ご、ごめんなひゃい!」
出会い頭に秀吉は、清香の両頬を引っ張った
「ったく…心配かけんなよ。ん、なんだこの耳飾りは?くすねてきたのか?」
「!そんなことしません!」
(幸村の名前出したらまずいよね…)
「貰ったの!優しい商人さんが!」
「そういう事か。よく似合ってるな」
秀吉は清香の耳に触れ、手で直接耳飾りを確かめるように撫でた
「ん…いひひ、ありがとう」