第3章 アヅチジョウヘ
「おい、なんだその格好は?」
「じ、自分の服です…」
広間に着いた清香は秀吉に尋問を受けていた
「はぁ、全く…着物は置いておいただろう…」
「自分の服の方が気慣れているし、手っ取り早いからこれでいいかなーって思いまして…城内なら大丈夫かと…」
「城外はダメだからな…」
「ありがとうございます!秀吉さん」
秀吉からのお許しが出て顔を明るくした
「それから俺と話す時はタメ語で構わねぇよ」
「でも…」
「いいから…な?」
「っ!」
ふわりと頭を撫でられ目を丸くする清香
その心地良さに目を細め、ほくそ笑む
「うん!」
「っ!///(可愛いな…クソ…)」
ふにゃふにゃと笑う清香に見蕩れてしまう秀吉
「あ、あぁそれと、政宗が厨房に来いって言ってたぞ」
「政宗さんが?」
政宗からの言伝を思い出し、厨房への行き方を教え早く行くように促した
「失礼しまーす…」
「やっときたか、清香」
清香が遅れ気味に厨房に来た頃には政宗はまな板の上で魚をさばいていた
「秀吉さんが私を呼んでるって聞いて来たのですが…」
「お前を呼んだのは俺だぞ?いいからそこに突っ立ってないで早く来いよ」