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ハンジ班の奇行種【進撃の巨人/リヴァイ】

第48章 嫌疑と再会





「た、大変失礼を致しました!私は憲兵団所属、ルドロフ・アルバートと申します。102期入団でクレアとは同期でございます。今は臨時でナイル師団長の雑務を受け持っておりました。」



ここにいるメンツはみなクレアの過去を知っている。根暗で、無表情で、誰をも寄せ付けないオーラを纏っていたクレア。今でこそ明るく振る舞うようになったが、訓練兵団では友達なんて縁遠い存在だったに違いないクレア。

フレイアと仲良くなったのも調査兵団に入団してからだ。


エルヴィン達にはこんなに親しげに話しかけてくる相手が訓練兵団時代にいた事に驚いた。



「あ、いやとんでもない。臨時でかりだされたとは君も大変だったね。訓練兵団ではクレアと親しくしていたのかな?」


リヴァイに喋らせれば敵意剥き出しにし、ややこしい事になるだろうと判断したエルヴィンは、あえてリヴァイが聞きたがっている事をかわりに聞いてやった様だ。



「あ、あの…その…卒団間近の訓練で負傷してしまった時に、クレアには治療をしてもらったんです。医師も不在にしていたので、あの時はクレアのおかげで大事に至らずに済みました。なので親しくと言ってもほんのわずかな期間だけでしたが…」



「そうだったのか。3年目の兵士が臨時とはいえナイルに雑務を任されるとは、見込みのある証拠だ。これからも頑張ってくれ。」



「あっ、ありがとうございます!!では、自分はまだ仕事がありますのでこれで!!」



すると、ルドロフはどこかに出かけるためか厩舎に向かおうとしたが、何かを思い出したのか再びクレアの両手を取ると、小さな声で問いかける。



「クレア…お前が俺の事を友達1号だって言ったのは…ちゃんと覚えているか?」



「え?!そ、それは……」



もともと長身だったルドロフだが、更に背が伸びた身体を屈めて小さなクレアの耳元まで顔を寄せると、思わずクレアはドキリと胸が高鳴ってしまった。



「も、もちろん覚えているわ……」



「良かった…じゃあまた…俺頑張るからな!クレアも死なないでくれよ!」


そう言うと、ルドロフは少し癖のあるブラウンの髪を揺らしながら走って行った。



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