第47章 悪夢、再び
「クレア、あの7m級と4m級を残したい。それ以外の4体、一緒に討伐できるかい?」
「勿論です。」
クレアは敬礼で答えてみせる。
「そしたら皆聞いてー!あそこにいる7m級と4m級を捕獲対象にする。私とクレアでそれ以外の巨人を討伐した後、すぐに目標の膝裏を削いで足を止める。そしたらエルドとグンタは4m級の首をワイヤーで、そしてモブリットとオルオは7m級の首をワイヤーで巻いて固定してくれ。」
「「「「はい!!」」」」
「そして無事に固定が済んだら、駐屯兵のみんな、この杭で巨人の身体を貫いてさらに身動きができない様に固定だ。そして日没と同時に布を被せて遮光し、台車に乗せて調査兵団まで運ぶ。ペトラは全体のフォローを頼むよ。」
「はい!承知しました。」
「じゃあ駐屯兵のみんなは杭を持って待機しててー!合図がでたら立体機動で素早く降りてきてね!」
そう言うと、ハンジはクレアと共に壁を飛び降り、捕獲目的以外の巨人を次々に討伐していった。
杭を持って待機している駐屯兵達は、次々と討伐していく2人の姿に思わず目を奪われている様だった。
やはり、日頃厳しい訓練を受け、実際に巨人と命のやり取りをしてきた調査兵は、駐屯兵とは比べ物にならない動きだ。
「クレアナイス!!そしたら目標の足止めいくよ!」
「はい!!」
2人は息を合わせると同時に巨人の背後にアンカーを射出し、地面を這うようにワイヤーを巻き取るとその勢いのまま膝の裏を削いだ。
ードォォンー
大きな音を立てて2体の巨人が膝をついたのを確認すると、エルド達は持っていたワイヤーを使ってぐるぐると首を締め杭で固定していく。
「皆さん今です!降りて下さい!」
ペトラが待機していた駐屯兵に声をかけると、見事に2体の巨人を捕獲する事ができた。
「いやったぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
ハンジはガッツポーズをしながら雄叫びを上げ、クレアに抱きついた。
「やりましたね!ハンジさん!」
巨人の生け捕りなど初めての経験だったクレアは無事に作戦が終了し、ホッと安堵した様だ。