第45章 プレゼントは奇行種
今だけ、ベッドの中でこうしている間だけはクレアは自分の思うがままだ。
リヴァイは自身の下で乱れ喘ぐクレアを、目を細めながら見つめると、胸の中で蠢く己の支配欲を気持ちよく存分に満たしていった。
一方…
クレアは甘い声を上げ、乱れながらも考える……
いつもいつも、いつだってリヴァイのペースだ。
どんなに抵抗をしようと、結局いつもリヴァイの思うがままに流されてしまう。
どんなに恥ずかしい事だってお構いなしだ。
しかもそれは自分のせいだと言う。
リヴァイはいつも自分の事を“鈍感無自覚奇行種”という変なネーミングで呼んでくる。
確かに少し無知かもしれない。
多少無自覚な所もあるかもしれない。
でも、奇行種と言われる程無自覚で鈍感な奇行をした覚えはない。
でも、悔しいがそんなリヴァイも好きなのだ。
強引で、嫉妬深くて、自分の事を“奇行種”と呼んでくるリヴァイだが、それは自分を愛しく想ってくれてるからこそなのだとクレアは知っている。
そう、よく知っている。
知っているからこそ、いつも最後はこうしてベッドに沈められてしまうのだ。
でも…でも…それでもいいのかもしれない。
リヴァイの日常といえば、日中は訓練、夜は仕事、休日だってだいたい仕事だ。
それに自分だって同じ。
日中は訓練で、夜はハンジ達と仕事で、休日は1人で過ごすか、リヴァイの仕事を手伝うかのどっちかだ。
こうしてベッドに沈められている間だけはリヴァイは自分のものなのだ。
この熱も、吐息も、視線も、想いの全てを独り占めできるのだ。
他にソレを望む人間がどれだけ現れようとも、リヴァイがこうするのは自分だけ。
この時だけは、リヴァイの全ては自分のものなのだ。
「あぁ…あ、あぁん…へいちょう…気持ち…イイです…はぁ…はぁん……!!」
クレアは強く揺さぶられながらも、リヴァイからふんだんに送り込まれる想いを独り占めし、その独占欲を心地良く満たしていった。