第7章 調査兵団とハンジ班と時々リヴァイ
「恋の相談もですか?ふふふ、わかりました。」
やっとクレアが笑顔に戻った。ハンジも一安心だ。
「よかったぁ、やっと笑顔に戻ってくれたね。じゃあ早くお昼ご飯すませちゃお!」
「はい!」
扉をあけて2人で出ようとすると、モブリットが立っていた。
「…モブリットさん?!」
「あぁぁぁ!モブリット待たせてたの忘れてた…ゴメン!モブリット!お待たせ!」
ハンジはモブリットの肩をバシバシ叩いた。
「分隊長…そういうことだろうと思ってましたよ…ところで、クレアは、もう大丈夫なのか?」
モブリットは心配そうにクレアの顔を覗き込んだ。
「モブリットさんも…ご心配かけてすみませんでした。ハンジさんからも言われましたが、これからはちゃんとまわりを頼ります…」
ペコッとお辞儀をした。
「俺もずいぶん心配したんだ…もう無理はしないでくれよ。」
「はい…気をつけます!」
「よーし!!ハンジ班の絆も深まったところでお昼ご飯急ぐよー!」
「「はい!」」
──――――――――
3人は手早く昼食を済ませると、クレアはリヴァイの執務室に向かった。
──コンコン──
「クレア・トートです。」
「……入れ。」
「失礼します。…あの、兵長…」
「おい、奇行種、ぶっさいくなツラだな…」
「!!!!!」
泣き腫らした顔の事を言われたのだろう。いきなりの意地悪発言に、言い返したかったが、返す言葉もなかった。
リヴァイはため息をつきながらクレアの前に立つと、右手の親指で優しく目の下に触れた。
「いったいどれだけ泣いたんだ…次はこうなる前にちゃんと言え。言葉にして話さなければ分からないこともたくさんある…」
言葉にして話さなければ……それを兵長が言ってしまうのか?と突っ込みたくなったが、今は分が悪い。
クレアはぐっとこらえた。
「はい、すみません…ハンジさんやモブリットさんにも同じこと言われました。」
「あのクソメガネが珍しく落ち込んでたぞ。お前のことに気付いてやれずに厳しいことを言ってしまったとな。」
「………反省してます。」
「まぁいい。ついてこい。」
執務室をでるとリヴァイはカギをかけて歩き出した。