第7章 調査兵団とハンジ班と時々リヴァイ
確かにリヴァイはおかしな事を言った。
毎朝の掃除はクレアをハンジ班での特例を認めた礼でやらせていたものだったからだ。
その礼に礼をするのは、なんともトンチンカンな話だ。
クレアは少しはにかむように笑った。
立体機動での不敵で好戦的な笑みではない。
柔らかく、楽しそうに笑ったように見えた。
リヴァイはこんなクレアの表情をみるのは初めてだった。
ドクンッと一瞬胸が高なる。
本当にこれ以上こんな姿で部屋に留まられたら、理性を保ってられる自信がない。
部屋にほのかに香るキンモクセイの香りがリヴァイの中の何かを急かしはじめた。
何に急かされているのかがわからず、かすかに苛立ちさえも覚える。
「あぁ…そうだな。確かにおかしな…」
「兵長。どんな理由であれ、私は嬉しかったです……ありがとうございました。また明日……」
クレアは一礼すると、リヴァイの部屋からでていった。
少し呆気にとられたが、これでいい…
自分に言い聞かせるようにリヴァイはシャワーを浴びに向かった。
浴室の中もかすかにキンモクセイの香りが残り、身体はさっぱりしたが、気持ちがすっきりしない、なんともいえない気分である。
髪をふきながらふとソファに目をやると、1枚のタオルが置き去りになっているのを見つけた。
手に取って見ると、これはさっきまでクレアが髪をふいていたタオルだ。
忘れていったのだろう。
思わず香りに釣られて匂いをかいでしまった。
吸い込んだ香りは、キンモクセイとクレアが愛用してるであろう石鹸の香りがした。
このタオルはまさしくクレアの香りだ。
「………っ、クソッ…俺は何をやってるんだ…」
クレアの無防備な顔、艶っぽい声、柔らかい肌、そして最後に見せたはにかむような笑顔。
全てがフラッシュバックし、我慢していた熱は一気にリヴァイの下半身に集中してしまう。
まったく言うことを聞く様子のないソレに降参すると、ベッドに腰かけスボンを少し下げると、自分のモノを取り出した。
「ハァ………」
リヴァイは、ため息混じりに自慰を始めてしまう…