第7章 調査兵団とハンジ班と時々リヴァイ
リヴァイは慣れた手付きで下着のホックを外す。
クレアは一瞬ビクッとなった。
思春期以降は父親にだってこんな姿を見せたことはなかったのだ。相手が誰であろうとドキドキしてしまう。
そして、先程薬を塗った脚も、速効性があるのか、ジンジンと熱くなりだしていた。
下着と部屋着がこれ以上下がらないように胸のあたりを押されるのに必死だ。
クレアの肌は傷1つない、真っ白で綺麗な肌だ。
これから壁外にでれば、傷なんて当たり前につく。むしろ傷や怪我で済めばいい方だ。
リヴァイは1度クレアの背中を優しく撫でると、薬を塗りだした。
しかし、背中の筋肉も疲労でこわばりとても痛い。
クレアは拳をギュッと握り肩をブルブル震わせながら耐えた。
でも、どうしても声が出てしまう。
「へ、兵長…い…痛いです…」
──その頃、ハンジの執務室──
「あぁーーーーーーーーっ!!」
「分隊長?!どうしました?」
「この間仕入れた材料、部屋に忘れてきちゃったよー…」
「ここは見ときますので、取りに行ってきてください。」
「ゴメン!!すぐ戻る!」
ハンジは渡り廊下につながる古びた扉をあけると、現兵舎にむかって歩きだした。
自室まであと少し…のところで、長身の兵士の後ろ姿が目に入った。
「……あれ?ミケ?」
そこに真顔で立っていたのは、ミケ・ザカリアス。
「こんなところで何してるの?」
「夕飯食い終わったから部屋に戻ろうとしたんだが…あれは、お前んとこの新兵か?」
ミケはスンスンと鼻をならしながら奥の角部屋の方を指差す。
そこはリヴァイの自室だ。
「ん?なになに?」
何か聞こえる?2人はリヴァイの自室の扉に近づいた。
「(あぁ……兵長!もう無理で…す…痛いです…)」
「(さっきからうるせぇな、すぐに良くなるから我慢しろ…)」
はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ?
あの声は確かにクレアだ。いったいリヴァイの部屋で何をしているんだ?
いや!いーや!!リヴァイはいったい自分の可愛がってる新兵にいきなりナニをしてくれてるんだ?
順番ってものがあるだろ!
リヴァイの部屋に乗り込もうとするハンジをミケがすかさず止めに入った。