第39章 嗚呼、我が愛しき分隊長
「え?兵長…飴細工、知らないんですか?!」
「おい、ふざけだ事言うな!飴細工くらい知っている!!」
「クレア……飴細工なんてどこで習ったんだ?こんな技術…一朝一夕に習得できるものではないだろう。」
次に突っ込みを淹れたのはエルヴィンだった。
飴細工とは職人がいるくらいだ。
飴を熱いうちに細かく手早く加工するなど、一般人にできるものではない。
「確かに…3回程失敗して焦りましたが…自己流でちゃんとできましたよ?」
きょとんとした表情で幹部組を見つめるクレア。
何をそんなに驚いてるのかがわからない様だ。
もともと幼い頃から外科的処置を親から叩き込まれていたクレアは、手先の器用さは抜群だった。
たからといってこんなことまですぐに習得してしまうとは……
ハンジ班の奇行種の底知れぬ才能と可能性に男4人は感嘆のため息を漏らした。
「う、うんめー!!今年の巨人もすげーうめー!!てか食ってる私もすげーアハハハ!!アハハハ!!」
一際テンションが高かったのはハンジのみだったが、その喜んだ顔を見れれば、クレアは大満足だ。
「喜んでもらえて嬉しいです!!」
おもわずハンジに抱きついたクレアにリヴァイはすかさず引き離し自分のとなりに座らせる。
「おい、クソメガネ。最後に風呂に入ったのはいつだ?クレア、感染するからあまりベタベタくっつくな。」
「そ、そんなぁ……確かに最後の入浴はいつだったか私も把握しておりませんが……」
「風呂?アハハ…覚えてないよ〜そんなの!もう〜リヴァイはクレアに厳しいなぁ…束縛する男は捨てられちゃうぞ〜」
「余計な世話だクソメガネ!!」
酒のまわりだしたハンジはどんどんテンションをあげて喋る内容もどんどんエスカレートしていく。
「あっ!!そうだ!昔から30歳まで処女だったら神になれるって言うじゃん?!私今年29だから来年の今頃は神になってたりしてー!!そしたらどうなんの?私エルヴィンより偉くなっちゃうの?」
「ハンジさん!?」 「分隊長!!」
いつもの事だが、ハンジの爆弾発言に2人は思わず声を上げてしまった。