第39章 嗚呼、我が愛しき分隊長
「ありがとうございます!!私皆さんに喜んで頂けるように一生懸命準備頑張ります!!」
「ハハッ、ハンジはこんなに可愛い部下を持って幸せ者だな。」
「そ、そんな事ないですよ……私はただハンジさんに喜んで貰いたくて……」
クレアはエルヴィンの“可愛い”という言葉に思わず反応してしまい、少し顔を染めながら謙遜をした。
そんな反応1つですら可愛い。
エルヴィンはリヴァイに対して思わず羨望の想いが込み上げる。
そんな想いをごまかすかの様にエルヴィンは言葉を続けた。
「で、どんな事をするのか決まっているのか?」
「はい!モブリットさんと相談して大体の構成は完成しております。」
「ほう……それは私が今聞かせてもらっても差し支えないのかい?」
「は、はい。勿論です!」
その返事を聞くとエルヴィンは机から立ち上がり、ソファに座り直した為、クレアは紅茶を淹れる準備を始めた。
数分後…
「団長、お待たせしました。」
クレアが紅茶をだすと、応接セットのテーブルには美味しそうな焼き菓子が並べられていた。
「あぁ、すまないね。さぁ、クレアもかけなさい。」
「あ、ありがとうございます。では、失礼致します。」
礼儀正しく腰掛けると、クレアはこの度のハンジへの誕生日パーティーの想いをエルヴィンに向かって熱く語りだした。
「今年はハンジさんの自室をお借りして、パーティーを開催したいと思っております!!プレゼント用のお酒は既にモブリットさんが手配済みなので、後は私が当日パーティー用の料理を作り部屋までお持ちします!調理場には使用許可を頂いてますので問題ないかと。」
クレアは自信満々に答えたが、エルヴィンには一抹の、いや、ニ抹の不安が頭をよぎったのは言うまでもないだろう。