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ハンジ班の奇行種【進撃の巨人/リヴァイ】

第37章 今生きて、此処にいる




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「う、うぁぁぁぁぁぁ!!」



アンドレは鮮明にフラッシュバックした悪夢のせいで飛び起きた。


夕刻に医師から精神的ショックが大きいから無理をしない様にと言われていたため、もう寝てしまおうと思っていたのだが、何度眠りについてもすぐに悪夢で飛び起きてしまう。


眠りたくても眠れない。


壁外調査の疲れも相まって、疲労感は半端なかった。



「はぁ……はぁ……」





自分がこんなに弱い人間だとは思わなかったし、思いたくもなかった。


しかし、思い出そうとしなくても巨人が班員を次から次に食べていく光景が勝手に頭の中をめぐり目の前に映し出すのだ。


あれだけ訓練を積んだというのに自分の身体は一歩も動かなかった。


もう悔しさと情けなさで消えてなくなりたい。


「チクショウ!!!」


感情にまかせて固い壁を殴ってみたが、この気持ちがはれる事はなかった。



気づけば今着てる部屋着のシャツが汗でビッショリ濡れている。

寝直すにしてもこのままでは気持ちが悪い。


アンドレは着替えをしようとベッドに腰掛ける様に起き上がると、水分を含んだシャツを脱いで投げ捨てた。



そして新しい服を出そうと立ち上がろうとしたが、その時だった。




──コンコン──



「アンドレ…起きてる?私、クレアだけど…」




「……え?クレアさん……?」




思わぬ来客の登場であった。




“カチャリ”と遠慮がちに開いた扉から覗いた顔は間違いなくクレアだ。


こんな時間にいったいどうしたのだろうか?



「こんな時間にごめんね…えっと、先生から………っ!ご、ごめん!!」




「え?クレアさん?!」



自分と目が合うなりいきなり扉を閉めてしまったクレア。


アンドレはわけがわからず立ち上がると、そっと扉をあけた。



すると、すぐ横の壁に背中をつけて小さくなってるクレアがいる。



「クレアさん?こんな時間にどうしましたか?」



出てきたアンドレの方を向いたクレアの顔は暗がりでも分かるほど真っ赤になっていた。



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