第7章 調査兵団とハンジ班と時々リヴァイ
「おー!クレア、おはよう!今日は馬当番だからね!か・く・ご・しといてね〜〜!」
顔はニヤニヤとなんだか楽しそうだ。
ハンジまで何を言うのだ。
「もうハンジさんまで…リヴァイ兵長にも似たようなこと言われたんですけど、一体なんなんですか?」
「まぁまぁ、それはあとでのお楽しみね!」
ハンジは手を振りながら朝食にいってしまった。
先にデイジーの世話を済ませ、ブラシをかけながら時間を潰していたらハンジとモブリットがやってきた。
調査兵の愛馬達がいる厩舎と、予備馬の厩舎は少し離れているため、2人に案内されながらついていった。
予備馬の厩舎を見るのは初めてだ。
「クレア!ここだよ!」
クレアは驚愕した。
厩舎の重い扉をあけると、50頭…いや60頭近くはいるであろうか…
1番奥にはどんな馬がいるのかここからでは確認できない。
「ハ、ハンジさん…この馬たち、今日は何人でやるんですか?」
「お、いい質問だねー!ゲルガーの班の5人と、ナナバの班の5人、そしてうちの班の13人だよ!」
ハンジとモブリットの説明によるとこうだ。
さすがに毎日全頭に騎乗して調教を行うのは無理である。そのため、全員で馬房掃除をしたあと、約10頭は放牧、約15頭は調馬索運動、残りの約25頭を馬装して調教運動をさせる。
調馬索運動とは、人が中心に立ち、5メートルほどのロープでつないで円を描くように運動させる方法だ。人は乗らないし、脚や腰の状態も見れるため一石二鳥だ。
このメニューを毎日馬をかえてグルグルとまわしていくのだ。どの馬も3日に1回は騎乗訓練が入ることになる。
クレアは気の遠くなるのを感じた。
「お、クレアいいねぇ!いい反応だねー!でも突っ立ってる暇はないよ!まず馬房掃除を終わらせよ!」
調度、ゲルガー班にナナバ班も到着した。
さっそく作業開始だ。
まずは、馬房掃除だが、大きな熊手の様なもので、馬房に敷きつめられてるオガクズをふるいながらボロ(馬糞)をよけていく。濡れたオガクズもまとめてよける。
最後に新しいオガクズをたしてやれば終了だが、これがなかなかの重労働だ。
愛馬の分だけなら苦でもないが、これだけの頭数分やるのは気が遠くなる。