第35章 そしてリヴァイは考えた
──★おまけストーリー★──
ハンジは夜中にも関わらず、ベッドの下から秘蔵のウォッカをとり出すと、読みかけの本に栞を挟んでパタンと閉じた。
そしてお気に入りのショットグラスにトクトクと贅沢にツーフィンガー分注ぐと、鼻歌を歌いながらベッドに腰掛け先程リヴァイが持ってきた書類の封を開けて目を通し始めた。
「ハハッ、リヴァイのヤツ〜、ちゃんと書いてくれてるじゃん!!」
ハンジはクイッと片手でウォッカを煽りながら思わず笑ってしまった。
ハンジがクレアに持たせた書類。
それは……
──ハンジ激アツ媚薬MAX使用報告書──
と書かれたものだった。
「えっと…どれどれ。」
報告書は書きやすいようにアンケート形式にしたようだった。ハンジはメガネをかけ直すと上から順に確認をしていく。
問1,服用の方法
答,紅茶に混ぜた
問2,服用した量
答,おそらく一口
問3,効果を実感するまでの時間
答,数分
問4,効果を実感できたと思われた内容
答,んなもんこんな所に書くか!クソメガネ
問5,媚薬の効果が持続していたと思われる時間
答,約2時間
問6,上記の解答に対する満足度は?
答,まぁ悪くない
問7,商品化はできそう?
答,まぁ、できるんじゃねぇか?
問8,その他要望などあればご自由に
答,まぁ、悪くなかった。ただ、服用した瞬間にアイツは一服盛られたことに気付いていた。おそらくそれだけ強い衝撃が身体を襲ったんだろう。
盛られたことに気付かせないために多少遅効性の方が売れやすいんじゃないか?
以上だ。
「……リヴァイがまじめに私の研究に意見を書いた。」
最後まで目を通したハンジは報告書片手に驚きを隠せなかった。いつも自分をバカにしてる研究でもクレアが関わるとこうも変わるのか。
全てに目を通し終わったハンジは、“ここまで言われちゃ黙ってられない”とばかりにメラメラとヤル気を漲らせてしまった。