第35章 そしてリヴァイは考えた
──ドサッ──
その後、お互いに何度目かの絶頂を迎えると、やっと満足したのか2人でベッドに倒れ込んだ。
「はぁ……はぁ……もう…で…きません……」
絞り出すように呟くと、クレアはそのまま瞼を閉じて、1人で眠りの世界まで旅立ってしまった。
「なんだよ、ねだるだけねだって、満足したら先に寝ちまうのかよ。」
リヴァイは汗をかいたまま眠ってしまった愛しい恋人の身体をタオルで拭いてやりながら文句を言うが、言葉とは裏腹にその表情は柔らかかった。
リヴァイの方も久しぶりにクレアを堪能しただけではなくハンジの媚薬を使って、普段では見ることのできない性欲に乱れたクレアを抱くことができたのだ。
連日の激務で疲れも性欲も溜まっていたが、今は全てを吐き出すことができ、腰まわりが実にスッキリとしている。
しばらくは執務に訓練も問題なさそうだ。
このまま寝てしまってもよかったが、チラリと部屋を見渡せばテーブルにはハンジから預かった資料という名のとある書類。
「チッ、面倒くせーもの作りやがって…」
リヴァイは服を着てテーブルに向かうと、その書類とペンを片手に何やら書き込みだした。
そして全てに記入が終わると、それをもって部屋を出てい行きある場所に向かう。
時刻はとうに日付をまたいでいる。
おそらく自室にいるだろう。
リヴァイは無愛想にノックをして部屋に入ると、そこには本を読んでいたハンジが振り返って手を振っていた。
「あ、リヴァイじゃーん!!さすが、仕事が早いね!」
リヴァイが訪れたのはハンジの自室であった。
「ふざけんな、明日も仕事が山積みでこんなモノまで手がまわらねぇ。一通り記入はしたからな。文句は言わせねぇぞ。」
そう言い、ぶっきらぼうに書類をハンジの読みかけの本の上に放り投げると、さっさと部屋を出ていこうとした。