第34章 その数、無制限
「う、うんめー!!」 「すごい、美味い。」
「本当ですか?良かったです!」
2人ともこの土産を喜んでくれたようでクレアは大満足だった。
「せっかくだからさ、コレ、苺酒にしようよ。」
ハンジはあまりにも美味しかった苺に感動して、実験の手を一度止めると、ガラスの熟成容器とホワイトリカーを棚から取り出した。
「分隊長、これだけ甘ければ、砂糖はいらなそうですね。」
「お、モブリット。私の好みわかってるジャーン!」
アレコレと手際よく準備を進めていたところで、急にハンジは思い出したようにクレアに声をかけた。
「そういえばさ、クレアはリヴァイのち○こ、見れたの?ちゃんと普通サイズだった?」
保存容器を布でキュッキュッとふきながらクレアにニカッと笑いかける。
「ハ、ハンジさん!!」 「分隊長!!」
クレアはまさかの爆弾発言に、ザルに入れて洗っていた苺たちを全てぶちまけそうになってしまった。
確かに相談したのだからうまくいったかどうか位は報告しなくてはと思っていたが、なぜリヴァイも一緒にいる今なのだ。
恐る恐る目をリヴァイの方に向ければ、額に青筋を立てて、三白眼の視線を弓矢の如くクレアにグサグサと突き刺していた。
「おいクレア、今のクソメガネの問題発言はいったいどういう事だ?」
「す、すみません…兵長……悩みに悩んで…その…色々相談をハンジさんとフレイアにしておりました…」
「ったく、そういうことかよ…悩みがあるなら今後は直接俺に言えよ。いいな?少なくともこのクソメガネみたいな変態には相談するんじゃねぇぞ。余計にこじれそうだ。」
「そ、そんなぁ…」
するとヘタを取り終わった苺をクレアから引ったくると、リヴァイはハンジにそのザルをグイッと突き出した。
「心配は無用だ。その辺の事はつつがなく終了した。今夜はもう失礼するぞ。」
リヴァイはクレアの手を引き執務室を出ていこうとした。