• テキストサイズ

ハンジ班の奇行種【進撃の巨人/リヴァイ】

第7章 調査兵団とハンジ班と時々リヴァイ





「い、いえ…特にダメ出しはありませんでした。ただ、ぶっきらぼうに、悪くない…と言われたのですが、それがダメ出しだったのでしょうか?」


口の悪いリヴァイはあまり褒めるような言葉を言わない。その分、リヴァイの「悪くない」は結構な確率で褒め言葉だということを、ハンジは熟知していた。


「リヴァイの悪くないは、褒め言葉だから大丈夫だよ!てか、掃除でダメ出しされないなんて、クレアすごすぎ!リヴァイは神経質なきれい好きで有名人だからね!なんだか気に入られちゃったみたいだね。」


「そうなんですか…まぁ掃除は苦手ではないので、大変ではなかったです。でも気に入られたとかは絶対にありませんから!」


変な呼び名をつけられ、意地悪な言い回しをされるのだ。万が一にも気に入られてる気はしない。



「私、先に行って、準備してきます!」


先に食べ終わったクレアは席を立ち、朝食のトレーを持つと片付けをし、食堂を出ていってしまった。



「ねぇ、モブリット、どう予想する?」

「ど、どうって?」

「リヴァイだよ!リヴァイ!クレアに恋しちゃったりしてー!」


「そ、そんな事は断言できませんが、確かに今までの兵長らしくはないですね。スペアのカギまで渡すなんて…」


「だーよーねー!シシシ!なんか楽しみが増えた!」


ハンジは笑いを堪えきれなかった。



その時、ハンジの頭上から容赦ないゲンコツが振り落とされた。


ゴチン!


「い、いってぇぇぇぇぇ!」


「朝から気持ち悪い笑い方してんじゃねぇよ、クソメガネ。食ったならさっさと訓練場にむかえ。」


噂の御本人登場だ。幸い、話は聞かれていないようだ。


「いったいなー。それより、クレアのことだけど、あんまりこき使っていじめないでよ!私の大事な班員なんだからね!」


「うるせぇな、わかってる。お前こそ、モブリットをこき使いすぎだ。そろそろハゲるぞ。」


「ご忠告痛み入る、でもモブリットの髪の毛はまだ大丈夫だ。」


「……分隊長………」


漫才のようなやりとりが済むと、ハンジとモブリットも訓練場へむかった。



/ 1981ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp