第34章 その数、無制限
「あ?!何だこれは……」
「あぅぅ……」
その紙袋から出てきたもの…
それは真っ白なレースがたっぷりとあしらわれた純白の下着セットだった。
しかも下に履く方は両サイドが紐になっている、いわゆる“紐パン”という物だった。
「…………」
あのクソメガネが贈る物としては妥当に感じるが何故白なんだ。
アイツの事だ。
赤だの黒だの、きわどい色合いとデザインの物をよこしそうなものだが……
リヴァイはハンジから贈られた白い下着セットをしげしげと眺めながら考え込んだ。
「……兵長?!」
不安げに自分を見つめる幼くも美しいクレアの顔。
真っ白な下着。
「そうか…そういう事かよ。」
リヴァイは何か閃いたかとばかりにニヤリと口角を上げた。きっとあまり宜しくない展開が待ち受けていることは確かだ。
クレアは思わず身構えてしまう。
「純白の下着でお前を真っ白に仕立て上げて、存分に汚すのもまた一興だと…そういう事かよ。ハッ、あのクソメガネもたまには粋なはからいをしてくれるじゃねぇか。」
「なんでそうなるんですか?!」
立ち上がって抗議しようとしたが、ヤル気になってしまっているリヴァイを止められるはずも無い。
「いいから先に風呂に入ってこい。で、これを着けて出てこいよ。」
「う……はい……」
いつもいがみ合ってる2人がこんなに離れた場所で以心伝心になるとは……クソメガネと悪態つきながらも十分に仲良しではないかとクレアは心の中で抵抗するように呟いた。
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シャワーからでて下着を着けてみるが、やはり恥ずかしい。普段もそれなりに普通の下着をつけていたが、ここまでレースがあしらわれている大胆な物は持っていなかったし、このショーツに限ってはなんなのだ。
ここを紐にする需要はいったいどこにあるのだ。
どんな利便性をもとに設計されたものなのだ。
クレアは顔を真っ赤にさせながら下着を身に着けるとバスタオルを羽織り、リヴァイの待つベッドへと向かった。