第33章 女の友情を深める○談
「そうと決まれば、クレア!今日はもう上がっていいよ。」
「え?どうしてですか?」
「明日リヴァイとの出発早いんだろ?それに、今ならまだフレイアも起きてるんじゃない?今私にした話、フレイアにも相談してみなよ。フレイアは現在進行形で彼氏がいるわけだし、もっとリアルなアドバイスが貰えると思うよ!」
確かにフレイアは相談したかった人物に入っていたが、今日はもう時間的に諦めていた。
明日休みを貰っている上に早上がりなど、こんな甘えを自分に許してもいいのだろうか…
「で…でも…」
まごついてるクレアにハンジはさっき渡したプレゼントを持たせると、「さっさと行った行った」とばかりに肩を押し、執務室の扉をあけて追い出してしまった。
──パタン──
「………………」
扉が閉まる瞬間、ハンジはウインクをしていた様に見えたが……まぁどんな形であれ、追い出されてしまったものは仕方ない。
クレアはハンジから貰った白い紙袋を大事そうに抱えると、自室に向かって走り出した。
──カチャ──
「……あれ?クレア?今日は早く仕事終わったの?」
自室の扉をあけると、まだフレイアは起きていた。
机に向かい本を読んでいたようだった。
「あっ、ごめんね!邪魔しちゃって…」
「ううん、ちょうどキリがよくてもう寝ようと思ってたところだったから大丈夫だよ。クレアも今日はもう終わり?」
「う、うん……」
「ん?どうしたの?」
扉の前でなんとも歯切れの悪い返事を返すクレアにフレイアは思わず疑問符を浮かべてしまう。
「そういえば、明日は兵長と出掛ける日でしょ?朝早いって言ってなかった?」
「そうなんだけど…ね…ねぇフレイア…ちょっと相談…というか話、いい?」
「え?!いいけど…」
この様子だとリヴァイとの事だろうか?
フレイアもハンジと同様に勘付き、イスから立ち上がると2段ベッドの下の段に入り座った。
下の段はクレアのスペースだ。
クレアもすぐにもっていた物を明日の荷物の中にしまうと、フレイアが待っているベッドに入っていった。