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ハンジ班の奇行種【進撃の巨人/リヴァイ】

第32章 譲らぬリヴァイ!譲らぬハンジ!デスマッチ!





そんな攻防戦が繰り広げられてる中、遠慮がちに執務室の扉をノックする音が聞こえる。

その小さなノック音にいち早く気づいたクレアはすぐにかけより扉を開いた。

こんな時間に誰だろうか。



「こんな時間にすまないハンジ……私だ。目を通してもらいたい資料が……って、クレアか。」

訪ねてきたのはエルヴィンだった。

資料に目を向けたまま部屋に入ってきたエルヴィンだったが、目の前にいるのがクレアだと分かると、すまなかったとばかりに微笑んだ。


「あ、あの団長……申し訳ないのですが、今取り込み中でして……」


「取り込み中?!」


いったいなんの事だと執務室の中を見れば応接セットのソファを使い、何やらリヴァイとハンジが騒がしい。

「クレア、いったいこの2人は何をしているんだ…」


「えっと……」


さすがに自分の誕生日をどちらが過ごすかで揉めて、勝負をする事になったなど、恥ずかしくて言えるわけがなかった。


しかし



「エルヴィーン!!なんの用?今はクレアを賭けてリヴァイと真剣勝負中だ!!」


ハンジは完全に出来上がってしまってるが、まだまだ潰れる様子はない。


「エルヴィン悪いな。仕事の話なら明日だ!」


リヴァイも少し目元が赤いがまだまだ余裕がありそうだ。




「よっしゃあ!!フルハウス!!」


「調子にのるなよ、クソメガネ!!」


リヴァイはグイッと何杯目かのテキーラを煽るとガンッとテーブルにグラスを叩きつける。


もうこの2人の眼中にエルヴィンの姿は映ってないようだ。


「はぁ……クレア、この状況を教えてもらっても構わないかい??」


「は、はい……」


本当は説明するのも恥ずかしかったが、団長の申し出では仕方ない。クレアは始めから事のなりゆきをエルヴィンに説明をした。


「……そうだったのか。クレアの意思を確認しない所がまた2人らしいな……」

エルヴィンはため息をつきながら呆れ顔だ。

「あ、あのその資料、後で私がモブリットさんに渡しておきますので、団長はもう引き取って休まれてください。」


自分では無理だがモブリットになら資料の確認を任せても大丈夫だろう。それにいつ終わるか分からないこの勝負にエルヴィンを付き合わせるのも申し訳ない。




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