第6章 調査兵団入団
「ちょっとリヴァイ、ずいぶんなご挨拶だなぁ〜。」
「あぁ、悪かったな、2m級の奇行種と1m級の奇行種……」
言い方を変えてるが、ずいぶんな挨拶には変わりない。
「なんだよ〜、クソメガネの次は奇行種かい!言わせてもらうけど、私は2mもないよ!」
「…ちなみに私は1m以上はあると思いますが……」
クレアはハンジの後ろに隠れながら力なくツッコミをいれてみた。
「アハハハハ!そうだね!クレアはちっちゃいけど、1m以上はあるよね!かわいーなー。」
と、力任せにクシャクシャと髪を撫でるハンジ。
「おい、クソメガネ、明日からしばらくこいつを借りるぞ。短時間だ。訓練に支障は出さねぇから文句はねぇな…」
「こんどはクソメガネかい!って、ええええーー!?なんでよ?なんでそうなるの?どういう事?!超意味不明!」
「訓練に支障はださないと言っただろ、おい奇行種、ついてこい。」
「へっ!!?えっと…」
そう言うと、リヴァイはクレアの手をとり、引っ張るように連れて行ってしまった。
「あぁぁー!クレアがリヴァイに拉致られたぁ!なんかこうなりそうな予感がしたんだよなー!」
「分隊長、落ち着いて下さい。こうなっては仕方ありません…明日何があったかクレアに聞きましょう。」
「んー、そうするしかないか…」
今日のところは諦めるしかなさそうだ。
一方クレアは、リヴァイに手を引かれたまま長い廊下を歩いている。もうここは幹部棟エリアだ。
幹部の部屋にふさわしいような立派な扉の前で足が止まった。
「ここが俺の執務室だ。明日から朝、俺の部屋の掃除を任せる。言っておくが、ナメた掃除をしたらお仕置きだからな…」
「えぇ?!なんでそうなるんですか……」
「さっきも言っただろ、お前がハンジ班に入れたのも俺のおかげだ。きっちり礼は払ってもらうぞ。」
特例の件を出されてしまうと何も言い返せない。
「う……期間はいつまでですか…?」
「そうだな、俺の気が済むまでだ。」
「わ、わかりました……」
するとリヴァイは執務室のカギをクレアに差し出す。
「この部屋のカギだ。俺はいつも朝飯の前に一度執務室による。それまでに終わらせておけ。」