第21章 奇行種、疾走、驚愕、誘導尋問
リヴァイはせっかくクレアと恋人同士になれたというのに、訓練再開を心から喜んでやれる余裕がなかった自分に珍しくも呆れるほど情けなさを感じていた。
こんな情けない気持ちはもしかすると初めてかもしれない。
調査兵団に入った時も、部下を持った時も、兵士長になった時も、リヴァイはいつだって人類最強の名の元、孤高の気高さで戦ってきた。別にそれを苦に思った事などは無い。
なのにクレアと出会ってからはどうだ。
止めることのできない独占欲に悩み、目を離すことができなくなり、クレアがからむと若干周りが見えなくなる時もあった。
女1人でこんな姿になるなど、情けない等通り越し、完全に無様な男だ。
でもクレアはこんな自分をまっすぐに受け入れると言ってくれた。それだけでリヴァイは十分救われたような気持ちになる。クレアの前ではどんな姿であっても許されるのだ。
リヴァイにとっては、クレアの側だけが唯一心から安心できる場所になりそうだ。
「…悪かった、安心した。普段は人類最強の兵士長としての責務を果たすから、たまに無様な姿を見せても怒るなよ。それはお前の前だけだと約束する。」
「もちろんです。それはむしろ嬉しいので任せてください!」
自分しか知らないリヴァイの一面を知れる等、クレアはリヴァイの思いとは裏腹に嬉しかった。
「訓練再開、怪我しない様に頑張ってこいよ。」
「ありがとうございます!」
そう言い頭を撫でてやると、クレアを寝かせたままリヴァイは深いキスをする。
「ん……んん…」
…どうしたのか…なかなか離してくれない。
こんな朝方に、リヴァイは何を考えてるのだろうか…
しかしリヴァイの行動はキスだけに留まらず、クレアのシャツのボタンにも手をかけ始めた。
「……!!」
「ちょっと待ってください!兵長どうしちゃったんですか?」
「あ?もうこういうのを遠慮する仲でもないだろう。」
先程の悩んでいた様子はどこへ行ったのか、いつもの調子を取り戻しているリヴァイがいる。なんて切り替えの早さだ。
「そ、そうかもしれませんが、ここ執務室です、誰かが入ってきたら…っキャァァ…」
クレアの言葉を無視してリヴァイはシャツの下の下着をずり下げると、2つの胸を掴み口の中に含んでしまった。