第19章 大雨と雷鳴とハンジ班の奇行種
どんどん熱くなる秘部からは、雨で濡れた下着からでも十分に分かるくらい湿り気を帯びてくるのを感じる。
……兵長はここに触れるのだろうか……
次から次へと与えられる快感に耐えながらも、クレアの頭には一抹の不安がよぎる。
しかし、そんなクレアの不安もよそにリヴァイはクレアの下半身に手をやると、そっと下着に手を入れてきた。
「待っ……!!」
「!!!」
静止は間に合わなかったようだ。
リヴァイの手はクレアの下着に手を入れた状態でピタリと止まっている。
その反応は十分に予測できていたが、クレアはリヴァイがなんと言うかまではまったく予想がつかなかった。
……興醒めだと言われるだろうか……
不安にかられたクレアはリヴァイから発せられる第一声を、より一層鼓動を早めながら待った。
「……クレア……お前は本当に18か?」
「……はい…18です。」
下着に手を入れたリヴァイは自分の指先に感じた感触が予想していた物とははるかに違い、思わず手を止めてしまった。
無理もない。本来なら、ある程度成長した人間には必ずあるはずのものがなかったのだから。
──本当に18か?──
リヴァイの疑問はもっともだった。
クレアは極端に身体が幼いまま成長が止まってしまったため、肝心な部位に毛が生えていなかった。
訓練兵時代はクレアの根暗な性格が影響してか、誰も身体のことなど聞いてこなかった。
フレイアはまた別の意味で気を遣ったのだろう。何度も一緒に風呂に入ったが、聞いてくることはなかった。
唯一、ハンジだけが風呂に行った時に「それは天然物か?」と冗談っぽく聞いてきた。肝心のリヴァイは何と言ってくるのかまったく予想がつかなかったが、でてきた質問は意外にもシンプルであった。
「あ、あの驚きましたよね……私……多分早くに大人になりすぎたせいで、成長が止まってしまったんです…すみません、気分悪くしちゃいましたか?」
ハンジには正直に話したが、リヴァイには自分の初潮事情など恥ずかしくて言えるわけがない。
しかも、こんな状況ではなおさらだ。
オブラートに包んだ言い方だがとりあえずは、これでも十分に伝わっただろう…
クレアはリヴァイの反応を不安げに待つしかなかった。