第15章 リヴァイの奇行種攻略作戦
「えーと、兵長。それは好きになってから想いを伝えるまでの過程、ということで宜しいのでしょうか?」
「……あぁ、まぁそういうことだ…」
正直リヴァイも何をどう質問したらいいのかよく分からない。
ここは長年リヴァイの部下をやってきた、エルドとグンタの腕の見せ所であろうか。
ペトラは女であるが、何か良いアドバイスができないかと必死に考えていた。
「まずは、会話の機会を増やすことじゃないか?」
「だな!共通の話題なんかは仲を深めるのに有効だ。」
「ある程度会話の機会が増えたら思い切ってデートに誘う!」
「いきなり1日のデートでなくても夕飯に誘うくらいから挑戦してもいいんじゃないか?!おい、ペトラだったらどっちがいい?」
「もちろん、好きな人からのお誘いであったらどっちでも嬉しいわ。でも、まずはディナーくらいのデートから始めるのがお互いに緊張しなくていいんじゃない?」
3人が色々と意見を出し合っているのをリヴァイは真剣に聞いていた。
面白いくらいに次々と意見がでてくる。
こんなにも沢山のアドバイスが出てくるならもっと早くコイツらに聞けばよかったと、リヴァイは軽く後悔をした。
「おい、ちょっといいか…」
3人が会話を止めリヴァイの方を見ると、まさかのリヴァイは小さなメモにペンを持ち、左手を小さく挙手している。
兵長が、メモまでとって真剣に俺たちの話を聞いている……
挙手をしてるということは、何か質問があるのだろうか…
「は、はい何でしょう。」
「そこそこ話す機会はある。共通の話題なんかもなくはない。そういう場合は、飯にでも誘えってことか?」
3人は答えに詰まる。
恋愛とは、1パターンではなく、その恋愛の数だけ形が全て違う。こうだから、こう!という訳にはいかないのだが、おそらくは今まで真剣な色恋沙汰をしてこなかったであろうリヴァイに、このさじ加減をレクチャーするのは至難の技だ。
しかし、十中八九相手はクレアだろう。
エルドはクレアの気持ちを知っている。
クレアだって、リヴァイからのアクションを待っているに違いない。
ここは一旦恋愛のさじ加減云々は置いといてもいいだろうと考えていたが、意外にも沈黙を破ったのはペトラであった。