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ハンジ班の奇行種【進撃の巨人/リヴァイ】

第14章 奇行種の妙案


なんなら2,3日はもう食事をしなくても平気なくらいの満腹感があった。

リヴァイはクレアにされるがままの自分も悪くないとも思ったが、物理的にもう入りそうにない。

少し気が引けるが、断ろうとしたその時、クレアは皿とフォークを持ったまま船をこぎ出してしまっていた。


クレアのグラスを見ると、なみなみ注がれた酒はカラになっている。
さすがの奇行種クレアも慣れない酒には相応の正直な反応を見せるようだ。


ふとハンジ達の方を見るとエルヴィンとモブリットにクダを巻きはじめている。
ハンジはもともと酒は強いが、あの様子を見るとおそらく徹夜続きだったのだろう。
あのまま燃料切れを起こすのは時間の問題だ。


この宴もそろそろお開きだと悟ったリヴァイはクレアの皿とフォークをテーブルに置くと、横抱きにし、モブリットを呼んだ。

「兵長?…あっ。クレア寝ちゃいましたか?」


「あぁ、きっと強い酒に酔ってはしゃいだら眠たくなったんだろう。」

「確かに…乾杯した後のクレアはちょっといつもと様子が違いましたからね…」

「あのクソメガネもあの様子だと徹夜続きでそろそろ燃料切れだろ?先に失礼するぞ。」


「わかりました。兵長、お付き合いありがとうございました。」


リヴァイはクレアを抱えて執務室を後にした。


モブリットはハンジにからまれながらも、リヴァイとクレアの様子もちゃんと気にして見ていた。

いやいやながらもクレアのさしだす巨人を黙ってたいらげてくリヴァイの姿にはやはり、クレアに対する特別な感情が溢れている様にモブリットは感じた。

おそらく、食べさせる人物がクレアではなくハンジであったならリヴァイは間違いなく張り倒していたことだろう。

モブリットは早く2人の想いが重なり合うことを心から祈った。




一方、リヴァイはクレアの自室の前にいた。

時刻は夜の11時をとうに過ぎている。
フレイアを起こすのは非常識であろう。

そう思ったリヴァイは器用にクレアの首にかかってる部屋のカギを外すと、そっと音が立たないように解錠した。


案の定、フレイアは二段ベッドの上で寝息を立てていた。

リヴァイはそっと下の段にクレアを寝かすと、軽く頬に触れる。



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