第14章 奇行種の妙案
嫌な予感がして振り返ると、そこにはナイフを持ったクレアがニコニコとリヴァイを見つめていた。
「どこに行くんですか兵長?まだたくさんあるので、召し上がって行ってくださいね。」
マジかよ……
勘弁してくれと言いたくなったが、リヴァイがクレアの手を振り払えるはずもなく、うながされるまま椅子に座らされた。
クレアはナイフでザクザクと巨人を解体し、それを皿に盛り付けリヴァイの隣に座るとまたもやリヴァイの口元までフォークを持ってきた。
「さぁ、どうぞ!」
クレアはニコニコと上機嫌だ。
片手をリヴァイの太ももに置き、グイグイと距離をつめてくる。
ここまでくるとさすがにリヴァイもクレアが完全に酒に酔ってるのだと確信するが、だからといってどうすることもできない。
しかも、酔っているとわかってはいても、瞳をキラキラと輝かせ、グイグイと近寄ってくるクレアは今すぐ押し倒してしまいたいくらい可愛い。
……クソッ、とんでもねぇ奇行種だな…
悪態をついている間にも、自身の太ももに置かれた手からジワジワと熱がこもり、リヴァイの下半身は少しずつ危険な状態になってしまっていた。
「……………っ!」
クレアの手を振り払い出て行くこともできない
だからといって、興奮があらわになった状態の自分の下半身を、この部屋にいる人間達に見られる訳には絶対にいかない。
……どうする…どうしたらいい…
リヴァイは絶対絶命のピンチであったが、意外にもその窮地を救ったのは、ことの元凶のクレアであった。
「ほら、兵長!あーん!」
なかば無理矢理巨人の肉片を、押し込んできたのだ。
「…………う…」
クレアは楽しそうに次から次へとリヴァイの口に巨人を押し込んでいく。
決して不味くはないのだが、巨人を食べさせられてる事実を目の当たりにすると、自然と下半身の膨張は抑えられた。
しかし、時折嬉しそうな笑顔を向けられると再び熱が再燃してしまう。ところが、ギリギリのところでクレアが巨人を食べさせるので、そこでまた熱は静まり、なんとか恥を晒すことはなかった。
おそらく巨人1体分は、クレアにされるがまま食べさせられていただろう。
夕飯をまだ食べていなかったリヴァイでも、さすがに腹がいっぱいだ。