第13章 奇行種、ハンジと入浴
「ん?どうしたの?クレア、入らないの?」
ハンジの言葉でハッと我に返る。
「ハンジさん!なんでそんなに胸大きいんですか?なんでそんなにウエストくびれてるんですか?なんで……そんなに……」
ハンジの意外な一面に興奮してしまったが、だんだんと興奮している自分が情けなくなり、ガクッと肩を落としてしまう。
「はぁ?!ちょっと待ってよ!クレアどうしたの?」
「ハンジさん…どうやったらそんな身体になれるんですか?その胸も、くびれも、お尻も…全部羨ましいです…どれか1つでいいのでわけてください…」
ハンジはクレアの言いたいことをなんとく理解すると、突然笑いだした。
「アハハハ!!これ?これかい?そんなに羨ましいことかなー?まぁ、教えてあげたいんだけど、私にもよくわかんないんだよね。普通に訓練してたらこうなったよ?」
そう言うと、右手を後頭部にまわし、ひっくり返した脱衣カゴに片足をのせ、見せつけるようなポーズをし始めた。
そんな訳はない…
そんなことが事実なら調査兵団の女兵士全員が豊満ボディになってるはずだ……
「やっぱり体質ってやつなんですよね……」
クレアはため息をついた。
「私、もともと小さい方だったんですけど、それなのにまわりのこより早く初潮がきてしまって…個人差もあると思いますが、多分そのせいで成長止まってしまったんですよね…はぁ…ハンジさんみたいな、とまでは言いませんが、年相応の体型にはなりたかったです…」
「そうだったんだ。ってことは、それは天然物かな?」
ハンジがクレアのとある部分に視線を送る。
「そ、そうです……天然物です…」
少し気まずく答える。
「いいねぇ、いいねぇ。私はクレアみたいなちっこくて幼女っぽいのに実は大人、みたいな体型結構好きだよ。なんか甘やかしたくもなるし、虐めたくもなっちゃうんだよねー!」
「もう、からかわないで下さい…5.6歳年下に見られることもあるので、成長の止まったこの身体がさすがに嫌になります…」
「まぁ、腐ってもしょうがない!ほら、私を風呂まで連れてきたのはクレアでしょ!さっさと入っちゃお。」
ハンジをここまで無理やり連れてきたのはクレアであったのに、何故かハンジが不貞腐れるクレアの手を引いて浴室まで入っていった。