第82章 番外編・2人を繋げたモノは…?
「あぁ…ダ、ダメです…魔法が…とけちゃいます…」
リヴァイの言っていることが100%理解できず、両手で抵抗しながら目に涙を浮かべてしまうが、リヴァイの口から語られたのは、クレアが危惧していたものとは全く違っていた。
「浮ついちまって悪かった。謝らなきゃいけないのは俺の方だ。胸が大きくなった姿も悪くなかったが…それがすぐに元に戻ってしまう魔法でも、別にどうってことない。変な心配させて、悪かったな…」
「兵長…?」
「胸の大きさどうのこうのより、俺は今すぐにクレアを抱きたい。抱きたいのにそれを阻止されている。これはいったいどういう状況だ。もう胸の話は無しだ。今後一切しないと誓うからこの手をどけろ…」
「えぇ…?!」
クレアの手を払いのけたリヴァイは、最後の砦であるかたいコルセットの編み上げをほどいていく。
人前で愛を誓うのがあれだけ億劫だったはずなのに、愛しいクレアを抱くためならいとも簡単に誓いをたててしまう。
“胸の話は今後一切しない”などという誓い。
冷静に考えれば赤面してしまいそうな、なんとも滑稽な誓いだ。
しかし、今のリヴァイはそれどころではないようだ。
編み上げの細い紐を緩めると、力を込めて引っ剥がしクレアを生まれたままの姿にしてしまった。
「兵長…恥ずかしいです…!」
「ダメだ…」
胸元を隠そうとするクレアの両手首を掴んで顔の横に沈めると、真っ白な素肌に所々赤い跡が残っていた。
かたく締め付けていたコルセットの跡。
これだけ締め上げてれば、寄せ集めた肉もおとなしく収納されてる筈だ。
リヴァイは小さく感嘆のため息をついた。