第82章 番外編・2人を繋げたモノは…?
「コルセットという物は知っていたが…そんなにかたいモンだとは思わなかったな。でもまぁ、式は終わったんだ。もう脱げよ……」
「へ、兵長…!待ってください!!」
「あ?苦しいんだろ?!さっさと脱いじまえよ。こんな窮屈なモン着てたら肝心なコトができねぇだろうが。」
リヴァイはクレアが止める理由が分からず、少し強引に背中に右手を刷り込ませ、編上げの紐をほどこうとしたのだが…
「ダ、ダメです!!兵長、これは…その…ま、魔法なのです!!!!」
「………あ?!」
思い切り両肩を押され阻止されてしまった。
「あ、あの……ごめんなさい……でも、その…兵長をガッカリさせたくなくて…」
「ガッカリ?何の話だ?」
ドレスを脱がそうとする手を止めたリヴァイ。
言いたくない。
言いたくなどないが、もう今しかチャンスはない。
クレアは少し震えた声で真実を告白した。
「さ、先程も説明しましたが…この胸はタリアさんの崇高な手技によるものでして…私の胸が成長したわけではございません…」
「そんなのはわかっている。ずっとこのままだなんて思ってはいない…ほら、おとなしくしてろ…」
「ですから!!ダメなんです!!これはほんのひと時だけ私にかけられた魔法であって…その…コルセットを脱いでしまえば私の胸は元通りになってしまうのです…」
「…………!?」
「かたいコルセットの中に無理矢理押し込められた肉です…脱げば本来あるべき所に帰ってしまいます…なので、すぐにまな板に戻ります…こんな説明をするのは情けないやら恥ずかしいやらで言い出しにくかったのですが…私は兵長をガッカリさせたくなかったので…ちゃんと説明させていただきました…」
「…………」
確かにクレアの言う事はもっともだ。
コルセットで矯正していただけなら、それを脱げば元通り。
何故そんな簡単な事に気づかなかったのだ。